その相手は大丈夫?結婚する前に同棲を経験するメリットとは

その相手は大丈夫?結婚する前に同棲を経験するメリットとは

自分の人生に大きな影響を与える決断の一つに、「結婚」というものが挙げられます。

場合によっては引越しや転職をする場合もありますね。それに、日本はいまだに夫婦別性が制度として決まっていないので、主に女性が苗字の変更をすることになり、パスポートや免許証、クレジットカードや銀行口座などの名義の変更にも忙殺されることになります。

このように結婚をすることの側面として色々な環境の変化がありますが、特に妻、夫となった人との共同生活は、幸せなことばかりではないかと思われます。

清潔感、金銭感覚などに対する価値観や家事の分担、モラルの感覚が夫婦お互いに心地よいものではないと、いくら愛する人だとしても寝食を共にするというのはなかなかストレスがたまるもの。

相手が以前は優しい恋人だったのに、結婚して一緒に住み始めたら急に豹変し、度を越して横暴な態度になる人がいるという話もたまに耳にします。自分の相手はそんな人じゃないと思いつつ、万一まるで別人のようになってしまったとしても、すでに結婚をしたなら別れるのは簡単なことではありません。

ある意味、「結婚とはパンドラの箱である」という場合もあるのですね。そして、そんな事態を未然に防げる方法といえば、結婚前に相手と同棲を経験することです。

「同棲をしたカップルは別れる」なんて噂もありますが、お互いの生活スタイルやルールを擦り合わせるのは非常に大切なこと。今回は、カップルが結婚前に同棲することの必要性について語ります。

まずは、相手と同棲を経ずに、結婚した後に急に共同生活を始めた場合、起こり得るトラブルについて想定してみましょう。

結婚後いきなりの共同生活で起こり得るトラブルとは

DV彼氏

大好きな人と結婚をするというのは、人生の中でも幸せな瞬間です。

法的にも社会に対しても「自分たちは結婚した夫婦です」と証明でき、浮気(不倫)があっても法的な制裁が効きます。恋人関係に対してまじめに「誰か1人だけを愛し愛されたい」と考えている人にとっては、結婚とは目指すべき大きなゴールですよね。

とはいえ、事実として結婚は「恋愛のゴール」ではありません。男女の繋がりだけではなく、1人の人間同士として資産や生活を分け合うということは、ただ単に「好き」という気持ちだけでは成り立たないもの。

むしろ、「恋人」という、生まれ育った環境の異なる「他人」と新たに家族になり、毎日一緒に寝起きをするようになることで、今まで見えなかった相手の嫌いな部分もたくさん見えるようになります。

もしその相手の欠点が自分にとって受け入れがたいものだとしても、結婚したとなれば単なる口約束ではなく、法律にも自分たちの家族に対しても誓いを立てているということもあり、恋人時代のように簡単に別れることはできません。

そのため、同棲という「ワンクッション」を経てから結婚する方が、何かとショックも少ないので、筆者としてはおすすめしています。

もし同棲してから別れるカップルがいたとしても、そのような場合はたとえ結婚しても上手くいかないのは明らか。結婚したとしても感覚的には急に「夫」や「妻」という人格にはならないので、「結婚したら相手も変わってくれるだろう」という期待は、残念ながらほとんどの場合に起こらないことです。

結婚前に同棲を経験しないことのデメリットは、離婚にもつながりかねない大きなもの。どのような弊害があるのか、具体的に説明していきましょう。

「こんな人だと思わなかった!」

結婚したら、それまで優しかった相手の人格が豹変し、モラハラやDVを行うような夫/妻になってしまった。

そんな悩みを周りの人やネット上などで見聞きしたことはないでしょうか。このような話は単なるネタではなく、実際に起こり得ることです。

特に多いケースといえば、「養ってやっているんだから尽くせよ」といった意識のように、経済状況によって夫婦間に格差が生まれ、相手を見下すような態度をとるというもの。

夫婦のどちらかが専業主婦/夫であったり、収入に大きな差がある時のような条件で、収入が無かったり少ない側に対し、家事や育児のワンオペを求めたり、自分の召使いのように扱うタイプの人がいるのです。

最もひどい場合は、結婚相手にろくに生活費を渡さないだとか、相手が自分より稼いでないことを見下して、相手の人格を貶して精神的に追い詰めるなどの「モラルハラスメント(モラハラ)」が起こることも。

または、家庭内暴力(DV)が起こることもあります。それらの問題は会話記録など証拠があれば離婚調停が可能ですが、たとえそれほどの大きな問題にならないとしても、結婚相手の性格が豹変してしまうのは精神的に堪えるものです。

こうした問題は、籍を入れる前の、収入や家計を同一にする前や、慎重な相手の場合は恋人同士としての同棲中には発覚しないこともあるかもしれません。

しかし、結婚を前提に同棲してから相手がモラハラ化するなどのケースはあり得ます。正式に籍を入れる前に発覚すれば、婚歴にバツがつく前に別れることができますし、両親などの認めた婚約中という立場であるなら、相手の責任として慰謝料請求も可能です。

結婚すると逃げ道が狭まってしまいますし、離婚裁判や手続きも大変なもの。結婚前に同棲を経験するというのは、相手がそのような異常な人格ではないかどうか確かめられる手段でもありますから、最悪の状況になる前に一緒に住んで相手の「本当の人柄」を確認しておきましょう。

とはいえ、同棲相手がモラハラをする人に豹変するというのも、帰りたい家がなくなってしまうなどの弊害がありますから、未然に防ぎたいものですよね。

結婚すると豹変する人の傾向

結婚相手や一緒に住んでいる相手のような「身近な存在、身内」に対して暴力を振るったり、精神的に痛めつけるなどの暴力的な態度を取るような異常な人格の人には、ある傾向があります。

それは、以下のようなもの。

  • 周囲の人にどう見られているか、世間体を常に気にする。二面性がある
  • 威圧的な態度で他人を支配しようとする
  • 些細なことでも責任転嫁する。他責思考である
  • 怒った時、物にあたる
  • モラハラ/DV/女性蔑視の傾向の家庭で育った

まず、モラハラの傾向のある人には、表の顔と裏の顔があるといわれます。知り合いや友達、初対面の人など、面識のあまりない人に対しては非常に好ましい人物として接しますが、家族や仕事のパートナーなどの「身内」に対しては、とても横暴に振る舞います。レストランの店員などサービス業に対して横柄な態度を取ることも。

いわゆる「外面の良い」「内弁慶」ということです。相手が自分との関わりから自由に逃げられない、という状況になったとたん本性を現し、高圧的な態度を取ったり、相手を支配しようとします。

そのような相手が自分から離れていきそうになったら、何かしらのペナルティを課すと脅すこともあるでしょう。自分がいないと相手が生きていけない状況を作ろうとすることも。

また、何か自分に非があったとしても認めず、責任転嫁をします。他人のせいにしたり、自分の生まれ育ちのせいにするなど、自分が責められるような状況を巧妙に避けるのです。これはごく些細なことでも注意して観察するべき。

DVの傾向の場合はまた、腹を立てた時に壁や机など殴る、蹴る、小物を投げるなど、身の回りの物に対して攻撃することがあるようです。

そして、DVやモラハラなど、異常な人格を持つ人の共通点としては、同じように暴力的な家庭や学校で育った、ということ。弱く幼い子供に対し、周りの大人が威圧的な態度を取ったり、精神的、身体的虐待を行うことで優越感を得るなどのような行為を継続して行うと、その子供も将来的に同じような傾向になる可能性があります。

誰しも、精神的にストレスを感じた時には「誰か自分より悪い目に合っている人を見つけて安心したい」という心理を持っているでしょう。おそらく、モラハラやDVの傾向のある人はそういった感情が強く、誰か「自分以下の存在」とみなせる人を痛めつけることで優越感に浸り、自分をストレスから救済しているともいえます。

これらのような傾向が自分の恋人に少しでもある場合、少なくとも結婚をする前には同棲を挟み、よく相手の行動を観察したほうがいいでしょう。モラハラやDVの被害者はまた、こうした負の連鎖から自分の意思で抜け出すことがなかなかできないという傾向もあるので、自分1人で判断することはせず、他の家族や弁護士、相談窓口などに相談してください。

色々な手続きや新生活のストレスが一気に来る

結婚をすると、色々な手続きや仕事に追われることになります。

結婚式をするときは、規模も大きいほど招待する人も増えますし、それに比例してやるべきことも多くなります。式場から衣装決め、お互いの両親や家族への挨拶、リハーサル等。

そして、それと並行して引っ越しや転職がある場合には確実に忙殺されます。苗字を変更する側は、それに伴うあらゆる名義の変更が必要であり、挨拶回りも一苦労です。

結婚をするその時期は大変忙しくなりますし、お互いの意見に相違があれば喧嘩をすることもあるでしょう。結婚に関する手続きや準備は、時には大きなストレスにもなるものです。

そして、もし結婚後に初めて同棲をするとなると、余計にそのストレスは大きくなっていきます。

家事や家計の支払いの分担の意識、清潔感に関する意識、食の好みや頻度の意識など、お互いの価値観や生活感をすり合わせ、お互いに無理のないレベルにする必要があるでしょう。ここで価値観に差が出てきたり、どちらか一方が「相手が自分に合わせるべき」という利己的な考えになると、共同生活が苦痛になってきてしまいます。

男女となると体の作りも違いますから、洗濯物の頻度やトイレや風呂の使い方、掃除の頻度も変わってきます。今まで一人暮らしや実家暮らしをしていたような生活とは全く異なる日常になるのです。

手続きや準備のストレスに加え、結婚相手との共同生活によるストレスまで抱えては、「あれ、なんで結婚したかったんだろう…」とマイナスな気持ちが生まれるのも無理はありません。このような負担を抱える前に、少なからず同棲生活は入籍や結婚式の準備をする前に初めておいた方がいいでしょう。

自分をさらけ出せない相手との生活はつらい

結婚相手との共同生活を始めるとき、特に「恋人にスッピンや寝顔を晒したくない」「恋人の前でおならなんてできない」「恋人のまでは常にカッコよくしていたい」という奥ゆかしいタイプの男女はより精神的に負担が大きいでしょう。

家の中でも常に緊張している状態なので、気を緩められず熟睡することも出来なさそうです。おならを我慢するなどすれば健康状態に支障が出ます。

そうした「化けの皮をかぶる」的なものは、共同生活が続いていくうちに緩んでいくものですが、他にも多忙でストレスのかかる色々な準備をしている最中だと、より辛いのではないでしょうか。

こうしたストレスに加えて結婚の準備や戸籍変更などの手続きに追われると抑うつ状態になってしまうこともあるででしょう。俗にいう「マリッジブルー 」の原因の一つとも考えられます。

しかし、そもそも恋人同士の同棲生活でも、毎日寝起きを共にすることに相性が良い人と悪い人がいます。

たとえば、毎日でも掃除をして、家をモデルルームのように清潔に保ちたいという潔癖なタイプと、服を脱ぎ散らかしたり通販の段ボールをそのままにしてしまうズボラなタイプが共同生活をすれば、潔癖タイプはストレスで爆発します。

そこで、手伝いがなくても自分1人でズボラな相手の面倒を見ても苦痛ではないなら良いのですが、人に尽くすのには限界があります。家事もある程度分担できなければ、どちらか一方に負担が偏り、ストレスで潰れてしまうでしょう。

または、たとえ家族でも自分以外に人がいる空間で一緒に生活するのは耐えられない、というタイプの人もいます。その場合は別居でも関係を保つ「通い婚」という手もありますが、いずれにせよこういった生活感のすれ違いが結婚後に発覚しては、あらゆるストレスでお互いに辛いことになってしまうのです。

結婚したら簡単に別れられない

結婚は、恋人関係のような単なる口約束ではない、拘束力の強い制度です。

法律で夫婦と認められるということは、ただ世間体や周りの目が変わるというだけではありません。一般的にはお互いが全ての人間関係の中で一番近い存在となり、健康面も精神面も支え合わなければいけないので、責任がとても重くなるのです。

また万が一他の異性と関係を持つと「不倫」となり、離婚に発展すれば「慰謝料」というペナルティも発生することがあります。恋人関係はただ自分たちだけの約束事なので、相手を裏切ったとしても法的な罰は発生しませんが、結婚は法的に認められた関係のため、不倫はいわゆる「契約違反」のようにみなされると考えましょう。

これらのように、「婚姻届」という紙切れ一枚には、それなりの重みがあるのです。「結婚しても相性が悪ければ離婚すればいい」というように、軽率にするものではありません。

また、離婚を経験した筆者の友人がこう言っていたのを覚えています。

結婚の手続きはいいけど、離婚のほうは地獄だよ。
結婚の時は忙しくてもお互い一緒に幸せになるために頑張れるけど、離婚の時は顔も見たくない相手と面倒な手続きのために何度も顔を合わせる羽目になるから。

リアリティのある言葉ではないでしょうか。離婚の手続きは結婚のよりも、間違いなくストレスを感じるものなのです。

もし結婚後に耐えられないほど相手の嫌なところがわかっても、籍を入れたら別れるのは簡単なことではありません。そうしたことのないように、結婚する前には、相手に隠れた人格がないかどうか、2人で楽しく生活していけるかどうかを確かめるためにも、同棲を経験しておいた方がいいのです。

結婚前に同棲したら別れるって本当?

ネット上で「結婚前に同棲したら離婚する確率が高くなる」という噂は、まとめサイトなどでよく提示されていますが、実際のところそのようなどの記事も、信憑性の高いデータによるものではありません。

まるで「結婚前に同棲をするのはよくない」かのような印象を受けますが、事実として「同棲している相手とそのまま結婚に至ったのち、離婚する確率が高い」というデータはないのです。そのため、ネット上の噂は誤りであるともいえます。

実際になされた調査結果を参考にするとしたら、たとえば2017年に行われたとある調査では、20代の男性の65%が同棲、または半同棲を経験しています。

また、2016年の同棲を経験したことのある人に対する「結婚前に同棲した方がいいかどうか」というアンケート調査では、同棲後に結婚した人も、別れた人でも同じく「同棲した方がいい」という意見が過半数を超えました。

つまりは、同棲経験者を含む世間一般でも「結婚する前に同棲して相手の本性を確かめた方がいい」という意見が半数以上を占めているのです。

結婚前に同棲をしない方がいいという意見の中には、「相手の見えなくていいところまで見えてしまう」「いざ結婚した時に新鮮味がなくなる」などがありましたが、将来的に「結婚をする」ということを見据えればどれも意味のないことです。

結婚をすればどうやっても、相手に関する見たくなかった、知りたくなかったことを知るかもしれませんが、受け止め切れないほどのことがあれば結婚していてもしていなくても結果的には別れるもの。それに、結婚とは「新鮮味」を得るためにあるものではないですし、同棲を経ず結婚しても新鮮味とはいずれ消えてなくなるのです。

同棲した結果別れにつながるカップルは、「結婚」という未来があろうがなかろうが、相手の全てを受け入れられないのであればいずれは別れる運命なのでしょう。または、恋愛・結婚に対してセクシーな男女の関係だけを求めている人には、家族としてのつながりを持つ「結婚」というのも向いていないのかもしれませんね。

参考:結婚の新常識!?結婚前の同棲が急増中!20代既婚男性の65%が同棲経験あり!!【ホームズ】結婚前に同棲しておくべきか、しないべきか。経験者の本音は?【同棲実態調査②】 | 住まいのお役立ち情報

結婚前に同棲するメリット

カップルで料理

結婚前に同棲をすることが離婚率には関係ないということがわかりました。では、ここからは結婚前に同棲をするとどのようなメリットがあるのか、ということについて具体的に解説していきます。

そのメリットのひとつは、これまでお話ししたように、結婚後の多忙な時期に、同時に住民票や転居届などの事務手続きをする負担が減るということ。

そして、「結婚という法的な縛りをする前に、お互いの関係を“家族”として前に進めて、改めてお互いを見つめ直す」というものです。

同棲をすれば、これまでデートとして会っていた恋人同士の関係から、毎日を一緒に過ごす「夫婦」的な擬似関係を体験することで、今まで見えなかったお互いの内面や、「持続的な共同生活が可能かどうか」を知ることができます。

そこで改めてお互いの相性について考えなおすことで、結婚後に致命的な性格の不一致が起こってしまうことを防げるのです。

つまりは、結婚を見据えた同棲とは「夫婦体験のお試し期間」ということ。同棲を始めたら、改めて相手と「結婚したときに一緒にやっていけるかどうか」という点を確かめましょう。

それでは、以下から結婚前に同棲するメリットについて、「将来的に結婚をするなら具体的に相手のどのような点を見つめるべきなのか」という内容を含めて具体的にお話しします。

相手の生活力を見ることができる

恋人と同棲を始めたとき、2人で一緒に心地よく生活していくためには、どちらもそれなりに生活力のあることが求められます。

料理や掃除、洗濯などの家事一般や、家賃や生活費に関する金銭感覚など。今まで実家暮らしで、家のことを親に任せていたとしても、同棲したなら大人として自立し、自分の世話は最低限自分でこなさなければいけません。

その点、同棲なら家事は2人で分担できるので、一人暮らしよりも負担は大幅に減るはずです。

ただし、家事労働の負担が減って楽になるのは、自分と相手で平等に家事を分担できた場合。もしどちらか一方が家事をサボったり、相手に任せっきりにしてしまうと、相手の生活の負担がかえって増してしまいます。

家事が苦手な人はもちろんいますが、誰も初めから上手くできるということはそうそうありません。家事の「スキル」は実戦経験を通して得るものであり、何度もトライすることで上達していくもの。

そのため、家事が苦手だからといって、得意な方に任せて良いわけではないのです。

得意な方にとっては、家事の経験が浅い相手に任せるよりは自分でこなした方が効率的。たとえば食器をしまう場所など、決まった場所に戻せない相手に任せると非常にストレスが溜まります。ですが、任せないでいると相手もこの先ずっと「なぜ決まった場所に食器を戻さないといけないのか」などの理由もわからないまま。

しかし、たとえこのようなことが起こっても、忙しい結婚直後に相手の家事の教育をするより、同棲中の時間にゆとりのある時にゆっくり教えるほうがストレスも軽減されるでしょう。

それに、結婚してどちらかの扶養で生活する場合、金銭的に生活を支えてくれる相手に対して精神的に負い目を感じ、家事をお願いしにくくなるということも考えられます。

ですが、同棲中ならほとんどの場合は共働きで共同生活を支えることになりますし、家事を分担するのも当たり前。たとえどちらかが多めに生活費を負担しているとしても、お互いに同じくらいの時間働いているなら、家事も折半しなければ折り合いがつきません。

それに、家事の経験が少ない方にやり方を教えるとしたら、同棲中が最もふさわしい時期だといえるでしょう。同棲したら相手の生活力を確かめることができ、なおかつ苦手な家事もスキルアップする余裕があるのです。

家事の分担ができるかどうかは大事

家事のワンオペは大変です。たとえ結婚して相手が専業主婦/夫になったとしても、少なくとも食事の済んだ食器を下げるとか、脱いだ服を片付けるなど、大人としてやるべき自分の世話くらいできなければ話にならないでしょう。

専業主婦/主夫とは「召使い」ではないので、身の回りの世話を何もかも押し付けて良いということにはなりません。家事労働も外注すれば賃金の発生する仕事ですし、専業主婦/主夫とは「身内に家事労働を発注している」ことに過ぎないのです。

そのため、同棲をする相手の生活力の中でも、どの程度自分一人だけで家事をこなせるのか、という点を観察するのは重要です。もしも家事の大変さや大切さを知らなければ、相手に一切の家事を任せるモラハラ的な人になりかねません。

それに、もし2人の間に子供ができれば、どちらかが子供の面倒を見ている間は、もう一方が家事をしなければいけなくなります。そこでもう一方が育児も家事もできないとなると、共同生活は確実に地獄と化すでしょう。

家事と育児は1人の人間にできるものではありません。必ず夫婦両方、加えて両親やベビーシッター、家政婦など第三者の助けがいるものです。

同棲相手、または婚約者の家事の能力や「やる気」は、必ず結婚前に確かめておきましょう。もし「家事も育児も全くやる気がない」などといった宣言があれば、関係の解消も視野に入れることをおすすめします。

お金を貯めやすい

同棲をするメリットには、「お金を貯めやすい」ということも含まれます。言い換えれば、1人より2人で一緒に暮らしたほうが、一人当たりの生活費が安いということ。金銭的な都合をきっかけに同棲を始めるカップルもいるのではないでしょうか。

2人で同じ家に住めば家賃や光熱費も浮きますし、食費も自炊なら食材を買い込むほど一人当たりの単価は安くなります。特に都心に住んでいると家賃も高額ですから、同棲をして家賃を折半するだけでも毎月の負担はだいぶ軽くなるでしょう。

浮いたお金を貯金にまわせば、旅行や結婚の資金に使えます。特にきちんと結婚式を挙げたりハネムーン旅行に行きたい場合は、それなりにまとまったお金を貯める必要がありますよね。

どちらかがお金持ちなら貯金の心配もしなくて済むかもしれませんが、もし自分側の金銭的な余裕がいまいちだというなら、貯金をしておくことは大事です。特に結婚後に自分が今の仕事を辞めるという場合には、相手に頼らなくても自分が好きに使えるお金を持っているということは、自尊心や自由のためにも重要になってきます。

結婚をしても共働きなら、財布を夫婦で分けることでお互い自立した存在として尊厳が守られますが、片働きで一方が専業主婦/夫となると、相手に毎月の生活費を「頂く」形になり、夫婦の間で上下関係が生まれやすく、また万が一相手にモラハラの傾向のある相手だと事態が悪化しやすいことも。

そのために、「自分のお金」があることは大事なのです。もしも結婚後、同棲中にもわからなかった相手の人格の欠陥が発覚したら、その相手から逃げるためにも資金が要ります。

たとえ心から信じている相手でも、人の心の全てはわからないもの。思いもよらない事態に対面したときに対処するとしても、2人の幸せのために使うにしても、貯金があるということは少なからず助けになることです。

新居に移って家具を揃えたりなど、結婚後にそれまで貯めていた貯金があれば、2人の生活をより居心地よく過ごせます。海外旅行をしたりなど、計画的に貯金をすれば定期的に少し贅沢ができるようになるため、同棲をしたら浮いた生活費は貯金にまわすと良いでしょう。

料理スキルは必須

同棲中に生活費を節約したいなら、自炊をすることが必要不可欠です。外食中心になると、かえって費用が嵩んでしまうかもしれません。

たとえば、ファミレスで1,000円のパスタセットを頼んだとします。2人分頼めば2,000円というように、費用は×2で倍の値段なります。しかし、それらを自炊するとしてスーパーで材料を買うなら、必ずしも2人分として一人前の量の倍の値段になるとは限りません。

スーパーの生鮮食品などは、沢山買うほど安くなる傾向です。材料を多く買っても、パスタの麺自体は茹でなければ数ヶ月以上保つので置いておけますし、パスタソースも作り置きできます。

食べる量や栄養バランスも調節できますし、多めに買った材料は他の料理にも使えるでしょう。このように、あらゆる理由で自炊が外食よりも圧倒的に安価なのは明らかです。

ただし、自炊をすることで生活費の負担が軽くなり、美味しい家庭料理で共同生活をする2人の生活が幸せなものとなるかどうかは、料理をする人の経験値によります。

料理も数をこなして慣れていかないと効率よく上手く作れないため、経験が必要です。現代は料理教室に通わなくてもYouTubeなどで料理動画を見て勉強できますが、慣れないうちは失敗するもの。

とはいえ、美味しくない料理を毎日食べていると気分も沈んできてしまいそうです。それでも、料理が苦手なのに人と食べる食事を作るというのはハードルが高いですが、何事も挑戦しないと上達しません。

同棲する2人のうちどちらも料理が苦手だと、同棲を始めたばかりの頃はなかなかしんどいでしょう。ただ、結婚後に2人とも料理を始めるより、時間にも心にも余裕のある同棲中にお互いが料理の腕を鍛える方がまだ精神的に負担は軽くなります。

まずは肉や野菜などの素材の下ごしらえの知識をつけること、味付けの調味料のちょうど良い量を知ることからです。簡単な料理から初めて、だんだん複雑な料理に挑戦していきましょう。作る料理の良し悪しで相手を判断するのはNG。相手の努力する姿を評価してあげてください。

浮気をしにくくなる

結婚をすれば、パートナー以外の誰かと肉体関係を持つことは「不倫」として、法律の及ぶ範囲であり離婚調停および慰謝料請求などのペナルティが発生します。

そもそも一緒に住んでいれば、浮気をしていると気が付きやすいもの。お互いの荷物やスマホは隠さない限りいつでも相手の目に留まるものですし、そこで隠そうとするのは不自然な行動に見えてしまうため「隠し事」をしていることがバレバレです。

毎日仕事から帰ってきてリラックスできる家のなかで、浮気の証拠を隠し持っているということはそれだけで緊張して、心休まらない状況ではないかと思われます。いわゆる「浮気者」の人はそうしたスリルさえ楽しんでいるのかもしれませんが、生活を共にしていれば浮気がバレるのは時間の問題でしょう。

「仕事が忙しい」といって帰りが遅くなる日や外泊が増えたり、衣服に髪の毛や香水の匂いがついていたり、洗濯物を外で済ませて帰ってくるなど。こうした証拠を掴まれやすくなりますから、同じ家で暮らしている相手がいれば、浮気をするのは死活問題ともいえます。そして、それは結婚していなくても同棲していれば同じこと。

それに、同棲をする時に住民票を相手と同じ家に移す際、相手と「内縁関係」になるという選択肢があります。内縁関係とは「事実婚」ともいい、お互いを「見届けの妻/夫」として、籍は入れていなくても実質夫婦と同じとみなされるもの。

相手と将来的に結婚するつもりで同棲をするなら、内縁関係として住民票を移すことをおすすめします。なぜかといえば、事実婚の相手がもし浮気などをして破局に至ったとすれば、相手と浮気相手の両方に慰謝料の請求が可能になるから。

恋人関係の時には浮気があっても慰謝料請求はできませんが、内縁関係として市役所に届けを提出していること、または両親や周囲の人たちに「自分たちは婚約関係である」ということを明言している場合には、法的には「婚約者」および「事実上の夫婦関係」としてみなされます。そうして不倫から婚約破棄に至った場合には慰謝料請求ができるのです。

将来的に結婚する予定の相手となれば浮気や不倫など疑いたくはありませんが、バックアップは常にあるほうが良いでしょう。

また、自分が浮気者であると分かっている人なら、同棲や結婚をすることはできる限り避けようとするはずです。

独身の自由と結婚生活との天秤

大体の人は、同棲をするということは、将来的に結婚をすることも視野に入れての決断だと思われます。

結婚するつもりもないのに同棲をすれば、相手に無駄に期待を持たせてしまうことになりますし、まだ覚悟もないのに逃げ場を失うのは避けたいところでしょう。

人によっては、結婚を「人生の墓場」と例えることがあります。これは主に男性からよく聞く言葉で、「配偶者にお金と時間を搾取されて自分の人生を自由に生きられないから」いう理由がその主な理由だと考えられますが、結婚を一度も経験していない人のセリフはともかく、一度でも結婚したことのある人の言葉だとしたら、いったいその結婚生活に何があったのでしょうか。

想像してみましょう。たとえば、パートナーが専業主婦/主夫となり、自分が働いて相手に金銭管理の一切を任せていたとしたら。

そこで相手がもし、こちらには毎月のお小遣いをごく少額しかくれないのに自分は買い物三昧をしていたり、専業主婦/主夫なのにろくに家事もしない相手だとしたら、確かに「人生の墓場」かもしれません。

結婚をした相手がそういった一種のモラハラ体質だとしたら幸せな結婚生活は破綻してしまいます。しかし、「結婚」が全てそのパターンではありませんよね。もしお互い共働きをして財布を分けていれば、自分の収入を相手に全て搾取されるということは起こり得ません。

このように、結婚は相手との相性が悪いと、それまでに感じられていた「自由」が極端に制限されてしまいますが、相性が良くお互いしっかりコミュニケーションの取れるなら、独身時代とそれほど自由の意識は変わらないはず。むしろ、愛する相手との生活で感じられる幸せが増えるものです。

ただし、浮気を繰り返すタイプの人や自由恋愛主義の人にとっては、パートナーを1人だけしか選べない結婚は「縛り」でしかないでしょう。そういった相手は同棲をすることも避けようとするか、もしくはたとえ同棲しても浮気を止めることはありません。

結婚をすれば原則として他の相手と恋愛関係にはなれず、そして、人の中にはその「縛り」に耐えられない人がいるのです。もし何年も付き合っている恋人に同棲を持ちかけても断られるというときは、相手はこちらに対して「自分の自由が縛られる」と感じたり、結婚をして家庭に入るという「覚悟」がないということも考えられるでしょう。

婚約してから同棲するのがベスト

巷に聞く「同棲をすることのデメリット」のなかで最も目立つのは、「何年も同棲したのに破局してしまった」という経験のある人からの意見でしょう。

結婚願望がある人にとっては、同棲はその夢のための一歩前進に感じるでしょう。しかし、相手にその意思がない場合は完全なるぬか喜びの上、人生の時間を無駄に過ごしてしまうことにもなります。

同棲を始めてお互いに相入れないことがわかった末の破局だとすれば納得も行きますが、特にお互い他の相手も考えられないくらい、一緒にいて安心して自然でいられるようなカップルであれば、同棲しても将来的に「結婚しない」という選択肢には疑問を感じますよね。

子供を作る予定がなければ、結婚をしても同棲中の今の生活と変わらないはずです。それに結婚をしたらすぐに子供を作らないといけないという決まりもありませんし、保険料や所得税などの支払いも、結婚すれば特になることはたくさんありますから、「お金がないから入籍できない」という言い訳もそれほど効力はありません。

そこで「結婚をまだしたくない」という意思があるということは、今はそのタイミングではない、またはこちらのことを生涯のパートナーにするほど信頼していない、もしくはまだ他の人と恋愛がしたいと思っているからという理由も考えられます。

たとえ信頼しあっていると思える恋人同士であっても、相手によっては同棲をしても結婚に必ずしも結びつくとは限らないのです。

そのため、もし同棲というものを確実に「結婚」という将来につなげたいというのであれば、必ず婚約をしてから同棲をすることをおすすめします。お互いの両親に挨拶をしたり、住民票を移して事実婚関係にするなど、自分たちの間だけの約束事ではなく、第三者に「私たちは婚約中である」ということを証明できる状態にするのです。

もし相手も結婚する意思があるなら、その提案を断られることもないと思われます。プロポーズを重視するとしたら、同棲は必ずプロポーズがあった後です。婚約中というステータスなら、破局に至ったらその原因によっては「婚約破棄」にも慰謝料請求が効きますし、将来的な約束もなしに同棲をするのはやめておいたほうが良いでしょう。

そして、その結婚が愛情のものだとしても、経済環境のためだとしても、結婚する前には同棲を少なくとも半年以上は経験しておくことです。そうすることで、同棲していたのに破局して宙ぶらりんになってしまうことも防げます。自分の人生の時間を有限に生きるためにも、結婚のパートナーは慎重に選んでください。

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国際結婚ライターのわさ美です。これまで日本人男性とも色々と恋愛を重ねてきましたが、なんやかんやで全部失敗。しかし2018年に出会ったアメリカ人男性と2020年に国際結婚し、現在はアメリカのワシントン州で暮らしています。子供は今のところ持たない予定。