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恋人にプロポーズをされた、あるいは結婚を迫られたときに感じる漠然とした「恐怖」。結婚が怖いと感じるのは、どんな心理が起因しているのでしょうか。
「結婚」そのものが怖いのか、あるいは目の前の「相手と結婚すること」が怖いのか。原因は人によって様々です。
「結婚恐怖症」が発症したときに最も避けたいのは、自分の恐怖心の源が何かわからず、相手に押し切られるまま婚姻届にサインしてしまうこと。混乱したままでは、結婚の段取りが進むうちにマリッジブルーがさらに悪化してしまうでしょう。
解決のためには、まずは自分がなぜ結婚に対して怖気付いているのか、原因を探る必要があります。以下から一般的に考え得る結婚恐怖症の原因について、一緒に紐解いていきましょう。
目次
結婚が怖いと感じる原因を探ろう
結婚恐怖症を克服するためには、まず原因の究明から始めましょう。
結婚が怖いという心理の原因は人によって様々であり、知らない相手にピタリと当てられるのはまず不可能ですよね。ですが、一般的に考えうる答えをカテゴライズすることはできます。
自分の原因と、以下で紹介する一般的な原因に当てはめながら考えることで、具体的な答えを炙り出すことができるでしょう。
たとえば、「環境の変化が苦手」というカテゴリには、たとえ真剣交際をしてきた相手とであっても「結婚をきっかけにした引っ越しや転職・辞職をしたくない」「妊娠・出産・子育てが怖い」などの原因が当てはまります。
また、結婚が怖いと思う理由は一つだけではなく、複合的であることも考えられます。だからこそ考えがまとまらず、原因があやふやなまま、自分を置いてけぼりにして結婚の話が進んだり、恋人のプレッシャーから逃げ続けることになるのかもしれません。
ここで、あらゆる面から原因を探りましょう。自分でも意識をしないところに結婚恐怖症の理由があるかもしれませんし、全体的に目を通してみて下さい。
環境の変化が怖い場合
結婚すると、少なからず自分を取り巻く環境が変わることになります。
名字が変わることもあれば、住所も仕事も、結婚後の生活の理想に合わせて変える必要があるかもしれません。
しかし、現在の環境が居心地良く、変化を求めていない場合は、結婚による環境の変化を避けたいと考えることもあるでしょう。
特に、恋人に「結婚したら専業主婦/主夫」になってほしいと言われているなど。恋人のこちらに対する要望が、自分の希望とは食い違っている場合、いくら恋人のことを愛していても、結婚が怖いと感じられそうです。
ある意味、結婚は人生のターニングポイントであり、言い換えれば「自分の今の環境を壊す」ものでもあります。
結婚をきっかけに今よりも生活環境が理想的なものになる見込みがあれば、怖いという感情より楽しみな気持ちが勝るはず。
自分がやりたいことができなくなるような結婚は避けたいですよね。パートナーが自分の希望を押し付けてくる場合や、こちらの意見を聞き入れてくれない場合は、その相手にも問題がありそうです。
女性は特に、苗字をパートナーに合わせることを押し付けられやすく、また産休後の職場復帰も難しい場合も。加えて、住む場所や仕事上の変化などの環境の変化を原因としてマリッジブルーになりやすい傾向にあるというデータがあります。
参照:マリッジブルー要因に男女で顕著な違い|株式会社Awarefy | PR TIMES
パートナーに、環境の変化が怖いこと、女性の社会的立場の変化に懸念があることについて理解して貰えれば、ある程度は不安も軽減されるかもしれません。
未来がわからないからこそ
人は未知なものに恐怖を覚えるものです。
これまで経験したことがないことに対して二の足を踏んでしまうのは、誰にだってあること。そこへ、「もし結婚をして大切な何かを失って、二度と戻らなかったら」と思うと、結婚に対する恐怖心もひとしおでしょう。
結婚をきっかけにした環境の変化とは、今の好きな環境を全部保存したまま新しいものを加える、というのは難しく、少なからず何かを手放すことになります。
今住んでいる場所がどれほど気に入っていても、二人で住むには狭かったり、相手に都合の悪い環境の場合は、結婚生活のために引っ越しをする必要が出てきます。
すると、「もし引っ越し先にクレイジーなお隣さんがいてトラブルになったらどうしよう…」など、未来に起こり得る問題を想像して不安になるかもしれません。
このような、「起こるかもしれないし、起こらないかもしれない」という未来への不安は、今考えても仕方ないことではあります。事前に下調べできることばかりではないですし、博打を打つ必要がある場合も出てきます。
ただ、「わからない物事に対する不安」について、結婚の場合は一人ではなくパートナーと一緒に経験するので、不安も分かち合えるもののはず。
そこで相手に理解を得られない場合、不安を解消するのは難しいかもしれません。
恋人同士で相談して決めることには旅行や同棲など色々ありますが、結婚と結婚後の共同生活の準備は最も大きな山場といえます。そこで十分な協力体制が築けないとなると、将来的な不安も増していくことでしょう。
相手の理解が得られるまでは、婚姻届にサインをしないという固い意志を持つことも必要になるかもしれません。
自分の家庭環境にトラウマがある
結婚そのものに対して恐怖心を感じる理由には、自分が育った家庭環境が良いとは言えなかったから、という原因も考えられます。
DVやネグレクト、虐待のような機能不全家庭で育った場合や両親の離婚など、実家が「理想的な家族」ではなかった場合、「もし自分が同じことを繰り返したらどうしよう」と感じるのです。
あるいは、トラウマのために「結婚に対する幸せな未来が見えない」という状況もあるでしょう。
いつか子育てをすることになった時も、自分が親に与えられたのと同じ苦痛を子供に与えないだろうかと、自分が怖くなってしまうかもしれません。
一説によると、虐待を受けた人が自分の子供に虐待をする「虐待の連鎖」が起こる確率は国際的にみて30%程度といわれています。
参照:虐待の連鎖 ―男女による比較― | 眞田英毅
世代間の虐待連鎖について聞いたことがある人は、特に結婚に対する恐怖心が大きいのではないでしょうか。
子供に対する虐待を自分も肯定してしまうのではないか、「親の愛」というものがわからず、子供に対する愛し方がわからないのではないか、など。
今の自分が「決して虐待やネグレクトをしない」と誓っていても、将来の自分がどのような行動をとるか、自信がない人も多いのではないでしょうか。
「自信のなさ」も機能不全家庭に育った児童が受ける被害ですが、これも含めて「虐待の世代間連鎖を断ち切る」という使命を、自分の心も傷つきながら背負っているのです。
両親と同じになる恐怖
虐待が世代間で連鎖する可能性が高いことはデータとして示されていますが、実際にはその因果関係は医学的知見においてはまだ未解明なことが多く、必ずしも被虐待児が自分の子供に虐待するようになるとは限りません。
確かに虐待を受けて育った人が「自分はこうやって育ったのだから、子供も同じように育てるべきだ」と考える叙述もありますが、「自分が受けたような虐待は、自分のパートナーや子供には絶対にするべきではない」と考える理屈も通りますよね。
また、児童心理学の研究では、以下のような研究結果があります。
妊娠期から継続的に恋人やパートナーからのサポートを充分に得ている場合には,母親の被虐経験が子どもとの関 係に与える影響は低減・緩和されることが認められた。即ち,恋人やパートナーから高サポートを得ている場合には,かなりシビアな身体的虐待経験を有する母親であっても乳児との関係に問題やストレスを感じることが少ないのに対して,低サ ポートの場合には,乳児との関係に多くの問題を抱え高いストレス状態に置かれることや,虐待に移行していくリスクが高いことが見出された。
引用元:児童虐待における世代間連鎖の問題と援助的介入の方略: 発達臨床心理学的視点から|久保田 まり
つまり、女性の児童虐待においては、パートナーのサポートを妊娠期から受けていれば、虐待の世代間連鎖を断ち切ることができる可能性が高まるのです。
反対に、貧困や差別により社会的なサポートが受けられない場合は、虐待の世代間連鎖を促進するという見地も。
よって、自分が育ったような機能不全家庭を連鎖させないためには、パートナーや社会のサポートをしっかり受けられることが大切ということ。
パートナーとは子育てのスタンスについてよく話し合い理解を高め、また社会から受けられるサポートについても下調べしておくことで、不安もある程度は解消されるのではないでしょうか。
経済的な不安のため
結婚生活のためには、何かとお金がかかるものです。結婚式も高額ですし、引っ越しをする場合は新居の家賃や引っ越し費用、家具の費用など、カップルによっては結婚のための資金の用意で貯金をかなり減らしてしまうでしょう。
経済的な不安を抱えている人は、結婚後にちゃんと家庭を支えていけるのかという心配もあると思われます。
今は豊かな世の中ではないですし、何らかのトラブルで突然職を失うこともあり得ます。子供が生まれたら養育費にも神経を使うことになるので、心休まらない日々が訪れるかもしれません。
現時点で給与が低く、経済的に充実していない人は、結婚に対して恐怖心を抱くのも当然です。
もし共働きなら二馬力になるとはいえ、相手が働けなくなったとき、自分一人に二人分以上の家族の生活を支えていけるだけの力があるのかどうかと、不安に押しつぶされてしまうでしょう。
お金に困ると、食事も喉を通らなくなったり、何事も楽しめなくなるなど、ストレス過多になってしまいます。それでは結婚生活も楽しめなくなってしまうでしょう。
あるいは、自分一人分なら十分な稼ぎがあるとしても、結婚後は将来何かあった時のため、また子育てなどのために生活資金もしっかり管理・制限するなど、より堅実な生活の仕方が求められます。
結婚相手が専業主婦/主夫になるとしたら、これまで自分の収入でやりたいことをして、欲しいものを買えていたとしても、結婚したら自分のお金を自由に使えなくなるかもしれません。
経済的に不自由することは、結婚に対する怖い、逃げたいという気持ちを助長させます。これからの支出や貯金の額など、パートナーとよく話し合った方が良いでしょう。
結婚とお金の自由
結婚後の家庭の経済について、パートナーと意見の相違があると、不安も解消されないままかもしれません。
まず、パートナーに「結婚をしたら仕事を辞めて専業主婦/主夫になりたい」と言われているパターン。現段階で自分に家族を養えるほどの経済力があれば良いとはいえ、この先一生自分が家庭のお金に責任を負うことになると考えると、不安や不満もあるでしょう。
そして、パートナーに「仕事を辞めて家庭に入ってほしい」と言われているパターン。この場合、一見経済的な問題は何もないかに見えますが、実際のところ「自分のために使えるお金」は保証されていません。
「毎月いくらのお小遣いと生活費を渡す」と具体的な条件を言われているなら安心ですが、相手が特に何の約束もしない場合は不安ですよね。自分で稼いだお金を好きに使えなくなるということは、「家庭に縛られる」とも考えられるでしょう。
結婚において、夫婦お互いにある程度の経済的自由があることは、夫婦の精神衛生的に必要なことです。
たとえば、喧嘩をしたときに「自分が養ってやっているんだぞ」という「カード」を切ってしまうと、相手は引け目から何も反論できなくなります。たとえ相手の主張が正しくても押し切られてしまうこともあり、夫婦お互いの公平性がバランスを崩してしまうでしょう。
「結婚」というものを、もし「パートナーが生活を良くしてくれる」と捉えているなら、意識を改めた方が良いかもしれません。
二人それぞれにとってメリットがなければ結婚も利点がなくなってしまうので、結婚の打診を期に、恋人や婚約者との今後の関係性について思い悩む人もいるでしょう。
恋人に対して不安がある
結婚そのものについては前向きな気持ちを持っているとしても、交際中の相手に不安がある場合は、結婚に対しても不安ですし、これからの恋人関係についても改めるべきかもしれません。
経済的、精神的に自立していない、浮気をした過去がある、性格に難があるなど、恋人に対して「この人と結婚しても大丈夫だろうか」と不安になる原因は様々でしょう。
特に、この先変わらないだろうと思われる欠点がある場合は、結婚を打診された時点でプロポーズを受けるか別れるかのどちらの道を選ぶのかという崖っぷちに立たされます。
たとえば、浮気をしたことがある相手とは、結婚後も不倫をするのではないかと不安になりますよね。また、借金を背負っている場合も、その返済に協力しなければいけなくなるかもしれません。
経済的、精神的に成熟できるかどうかは今後変わることがあるとはいえ、本人にその気がなければどうしようもないことです。
「君がいないと生きていけない」などと言われて必要とされると、つい答えてしまうという人は、そんな相手を突き放すことはなかなか難しいでしょう。しかし、そのまま結婚すれば、この先の人生には「相手の世話をする」というタスクが加わるのです。
「家事ができない、またはやる気がない」というだけでも懸念があります。結婚生活に協力的ではない人と結婚すれば、子供を持った時はワンオペになる可能性も高いですし、その上結婚相手の面倒までみなければならなくなるかもしれません。
結婚相手の人間性や結婚に対する価値観も、今後を左右する大きな悩みになります。その相手がこれから自身の問題を解決できる見込みがあるかどうか、が分かれ道になりそうです。
プロポーズを期に見極めよう
恋人として付き合うと良い彼氏・彼女であっても、結婚をするのは考えもの…という人はいますよね。
見た目が良く、性的魅力やファッションセンスがあり、デートもスマートという人と付き合うのは楽しいですよね。ただ、それに加えて家事ができて、金銭感覚もしっかりしていて、誠実であるという人ばかりではありません。
むしろ、地味でダサくてデートプランが面白くないという人でも、結婚相手にするととても頼もしいということは多いです。
逆にいえば、誠実さと自立心は結婚相手の条件としてマストのはずが、恋人にはあまり求められていないという落とし穴があるのです。世間的に「モテる」条件には、結婚相手としての良さが大して含まれていないのも一因となっているでしょう。
もし、今交際している人が、「恋人としては100点だけど、結婚相手としては30点なんだよな…」という悩みがある場合、相手がこの先自分を変えることができる見込みがなければ、いくら好きでも結婚は諦めた方がいいかもしれません。
誰しも3年程で恋の気持ちは落ち着いていき、それ以降恋心は「家族に対する信頼と愛情」に変化していきます。そこで、恋はできても人として尊敬できない人と結婚して、恋心が冷めたとしたら。愛のない家庭になってしまわないでしょうか。
結婚の打診をされて「不安だ」と思う気持ちが交際相手にある場合は、これを期にお互いが結婚に本当に向いている人間なのかどうか、よく分析してみてください。
結婚恐怖症を乗り越える方法
自分が結婚に対して怖い、逃げたいと思う気持ちの原因がわかったら、今度はそれを克服する方法について考えてみましょう。
ストレスケアの方法としては、まず「感情ラベリング」という心理学的アプローチ方があります。
自分が感じているストレスを言葉にして表現する方法ですが、言語化することで交際相手や周りの人にも自分の不安を説明しやすくなるため、具体的なサポートを受けやすくなります。
何に対して不安に思うのか、しっかり説明できるようになったなら、一度パートナーとなる相手と話し合いをしましょう。なぜ結婚が怖いのか、相手に理解してもらわなければ、解決も遠のいてしまいます。
たとえ相手の人柄に対して不安があっても、不器用なだけなら信じてみても良いかもしれません。ただ、不安な気持ちを押し込めて結婚に飛び込むことと「相手を信じる」ことの違いは明確にしておきたいところ。
他にも、自分や結婚相手に困ったことが起きた場合の「バックアップ」を用意することも、結婚恐怖症を解消する助けになるでしょう。
それでは、一つずつ対処法について紹介していきます。
怖いと感じる理由を言語化する
「怖い」など、ストレスの感情と向き合うためには、「何が怖いのか」「それに対して自分が具体的にどう感じているか」を言葉にしてみましょう。
自分の感情や感覚を言語化して表現することは、心理学では「感情ラベリング」または「言語的ラベリング」と呼ばれ、自分の感情をコントロールする方法の一つとして知られています。
参照:感情刺激に対する言語的ラベリングによる扁桃体の活動抑制|吉村晋平・森本朋香
ネガティブな感情を言葉で具体的に形容することで、感情を落ち着かせることができる方法であり、また自分が「結婚の何に怖いと感じているか」という原因をより具体的に洗い出すこともできるでしょう。
よって、これまでの記事を読む中で、自分が結婚に恐怖を感じる理由が特定できたら、文章にして紙に書き出してみましょう。
たとえば、経済的な不安がある場合は、以下のようにできるだけ詳細に言語化してみてください。箇条書きでも構いません。
フリーランスで働いているため収入が安定せず、仕事がない時もある
経済的な支えが必要だが、婚約者は専業主婦/主夫になることを希望している
婚約者は自分を信じてくれているが、自分は自分の経済力に不安がある
クライアントと契約が終了した時やお金がない時の不安な気持ちで胃が潰れるようなストレスを感じることがある
婚約者が理解を示し、せめてバイトをしてもらえたら助かるが、申し訳なくて言い出せないでいる
また、箇条書きでストレスを書き出すときは、以下のような内容を意識してみてください。
- 結婚に対する不安について、自分が抱えている問題
- 相手が抱えている問題
- 結婚に対する不安や恐怖を具体的にどう感じるか
- 考えられる解決策について
このような事柄を書き出すことで、結婚恐怖症と向き合うことができ、加えて恋人や婚約者に対し、「自分がなぜ結婚から逃げたいと感じているのか」「相手に何をしてもらいたいか」を言葉できちんと説明することができるようになるでしょう。
自分の感情を言語化をしてコミュニケーションを図ることは、これからも恋人やパートナーと過ごすためには大切なことです。日頃から自分の悩みや不安を言語化することを意識しておくと、アンガーマネジメントにも役に立つので、ぜひ試してみてください。
感情ラベリングで自己セラピー
感情ラベリングにより、自分が感じていることを具体的に言葉にすると、荒ぶった感情が落ち着くことでストレスが軽減されることがわかっています。
よって、恋人と喧嘩をしがちな人も、感情ラベリングを日頃から心がけることで、ついカッとなってしまったり、パニックになって相手に苛立ちや不安をぶつけてしまうという行動を抑えることができると思われます。
お互いに大人として理性的に話をすることができれば、たとえお互いの意見の相違があっても、喧嘩に発展する状況を減らすことができるでしょう。
自分の意見について「なぜそう思っているのか」を冷静に、相手にも理解できるように説明できれば、お互いに相手の気持ちや立場を考える心の余裕も生まれます。
つい感情的になって恋人と喧嘩になってしまったり、なかなか自分の気持ちや状況をうまく説明できない人は、ノートを持ち歩き感情ラベリングをする癖をつけてみるといいでしょう。スマホのメモ機能でも構いません。
初めは語彙力に自信がなくても、自分の感情を言葉にして表現することを続けていけば、だんだんと表現にも幅が増えていきます。プライベートにも仕事の上でも役に立つことなので、つい感情的になりがちな人ほど感情ラベリングはおすすめです。
交際相手と結婚について話し合う
自分がなぜ結婚に対して恐怖心を抱いているのか、言葉にしてまとめることができたら、あらためて恋人や婚約者に悩みを打ち明けましょう。
結婚は自分一人ではなく、相手と一緒に決めることです。結婚に対する悩みも、「自分の悩みだから自分で解決しないと」と自分一人だけで悩むのではなく、相手にも背負ってもらいましょう。
相手が大人なら、結婚相手の悩み一つすら受け入れられない、なんてことはないはずです。婚約者たるもの、相手が不安なら寄り添ってあげるのは当然のこと。
相手を信じられるなら、自分が結婚することの何に対してどんな悩みを抱えているのか相談しましょう。あるいは、相手に対して不安に思ってることがある場合も、正直に伝えたほうが良いのではないでしょうか。
その相手と結婚することに不安があっても、具体的な理由を説明せずに逃げ続けていれば、相手も自分達の関係に不安を感じるはずです。お互いの結婚後の生活のビジョンに食い違いがあることも、話し合って折り合いをつけなければいけません。
自分が結婚するとしたら、相手とどのようなバランスで共同生活をしたいと考えているのか。収入や家事、育児、住居など、あらかじめ決めておいたほうがいいことは色々とありますよね。
婚姻届を出す前に、自分達が求めていることははっきりさせておきましょう。いざ結婚してから「話が違う!」となれば新婚生活も楽しめません。満足のいく結婚をするためにも、お互いの理想についてはすり合わせをしておくのがおすすめです。
自分の条件をはっきりさせておくこと
自分が結婚生活に、また結婚相手に求める「これだけは外せない」という条件は、具体的に提示しておきましょう。
たとえば、機能不全家庭で育った人には、より不安の大きい育児において、パートナーのサポートを得ることは必須です。「決してワンオペはしないし、させないでほしい」という条件は、あらかじめ約束してもらったほうが安心できるはずです。
このような結婚に対する条件や約束事は、どれほど信頼のおける相手であろうとも事前にしっかり話し合っておきましょう。むしろ、信頼できる相手だからこそ細かな話し合いができるはず。
他にも、「家事は必ず分担する」「毎月いくらは必ず貯金に回す」などの決め事もあらかじめ話し合っておくことで、結婚に対する恐怖心も和らぐでしょう。
このような現実的な話し合いは、人によっては退屈で窮屈で避けたいなと感じるかもしれません。
しかし、「人と結婚をしてパートナーになり、一緒に生活をしていく」ことにおいて、具体的なイメージを持てない人と結婚するのは、誰でも不安に感じるものではないでしょうか。
フワッとなんとなく入籍をするというカップルもいるかもしれませんが、少なからず結婚に対して不安を抱えている恋人がいるなら、その不安が解消、あるいは軽減されるまで寄り添うべきです。
もやもやとした感情をそのままに、流されるままに結婚の準備を進めてしまうと、マリッジブルーも悪化してしまいます。結婚生活のルールについては、入籍をする前から恋人や婚約者としっかり話し合いをしてください。
相手を信じるためにできること
結婚が怖い、逃げ出したいという気持ちを抱えているということは、相手にそれを打ち明ける勇気が出ない、または相手を心から信じて頼ることができない、という状況も考えられます。
初めから相手のことを信じていられるなら、とっくに結婚に対する抵抗感について相談していますよね。それに、信じられる相手なら、それを受け止めて一緒に解決策について考えてくれるはずです。
もし、自分の結婚の悩みについて相談するのも戸惑うような、あるいは相談したところで無意味に思えるような相手とは、その相手との結婚そのものについて改めて考え直したほうが良いでしょう。
結婚生活は二人三脚で進むもので、二人で足並みを揃えないといけない場面も多々あるもの。それを一方が自分のメリットだけを考え、相手のペースを無視して突き進んでいくようでは、いずれ協力関係も破綻してしまいます。
しかし、自分が結婚について悩んでいる相手が「信じられないような相手」ではなく、信じられない理由が自分の中にあるとしたら、どうそれを克服すればいいのか考えてみましょう。
そのために何よりもまず初めに大切なのは、「自分を信じること」「自分に自信を持つこと」です。
「相手を信じる」という話なのになぜ、と思われるかもしれませんが、実際は「相手が自分の悩みを受け入れてくれるかどうか」は相手が決めることであり、100%想像がつくものではないですよね。
そのため、ただ単に「相手を信じる」というのは希望的観測にしかならないわけです。
しかし、自分に自信を持ち、「たとえ相手に否定されても大丈夫」と自分を信じることができれば、どんな結果であっても立ち直れるはず。
あるいは、「今まで相手とは良い関係を築いてきたから、これからだって大丈夫だ」とポジティブに考えるためにも、自分に自信を持つことが大切といえるでしょう。
自分に自信を持つためには、自分自身を「自分の一番大事な人」としてお世話してあげること。相手に不安を打ち明けるのが怖いと思った時には、参考にしてみてください。
念書を書いてもらう
もし結婚を希望している相手に対する不安が大きく、「信じる信じないどうこうの話ではない」という場合は、結婚の条件として「念書」や「誓約書」、または「婚前契約書」と呼ばれる書類を書いてもらいましょう。
- 念書/誓約書
- 一方が守るべき約束を記載し、約束をする相手に差し出す書類。受け取る側は書類や捺印をしない。記載した約束が破られて離婚裁判などのトラブルになった際の証拠になる。
- 婚前契約書
- 結婚後の不倫やその慰謝料、生活費や財産など結婚生活や離婚時の約束事について定めた書類で、双方がサインをする書類。
念書と誓約書は身内かフォーマルな場かの違いで、意味に差はありません。念書と婚前契約書の大きな違いは、約束をする一方がサインするか、双方がサインをするかで分かれます。
もし「プロポーズをしてきた相手が浮気をした過去があるためYESと言えない、でも絶対に不倫をしないという確証があるなら結婚をしたい」という場合には、相手に以下の内容について念書を認めてもらいましょう。
- 不貞行為の条件
- それを絶対にしないという約束
- 約束を破った場合のペナルティ
相手が自分から念書を作成しない場合は、こちらで婚前契約書を準備し、相手に納得してもらった上でサインをすると良いでしょう。
不倫の心配の他にも、
- 借金について
- 生活費やお小遣いについて
- 親との同居について
- 家事・育児の分担について
上記をはじめとした、結婚生活における詳細な約束まで取り決めをすることができます。
しっかりとした根拠がなければ相手を信じられないという場合は、念書や婚前契約書のような法的公力のある書類を作成すれば安心できることもあるでしょう。お互いの関係性を考慮しつつ、相手を信頼する手段の一つとして考えてみてください。
困った時の相談先をリストアップしておく
「貯金がないため、自分か相手のどちらかでも怪我や病気で働けなくなったら生活が破綻してしまう」また「虐待を受けたことがあり、いつか自分の子供ができた時に世代間連鎖をしてしまわないか恐ろしい」などの悩みがある場合。
自分が心配をしているトラブルが起こった時、頼れる物事や人、機関について下調べをしてみましょう。
たとえば、会社員として事業に従事している場合、万が一怪我や病気で仕事ができない時には、会社の健康保険制度において傷病手当金の支給を受けることができます。
ただし、個人事業主など任意保険に入っている場合は傷病手当金はありません。公的補償でカバーできない心配がある場合は、「就業不能保険」などに加入しておくことで、後顧の憂いを断つことができるでしょう。
参照:就業不能保険の3つのメリットと選び方 │フコク生命
また、子育てに関する不安があるときは、まずはパートナーのサポートをあらかじめ約束してもらうことが必要です。
加えて、内閣府の子育て支援制度がどのようなものか調べておくことや、福祉保健局の連絡先など、得られる公的な支援や、困った時の相談先についてメモしておきましょう。
両親の支援がどこまで可能なのかも前もって確認しておくことをおすすめします。親によっては子供の結婚生活に対してお節介をしすぎることもあるので、「どこまで親に介入してもらうか」というボーダーラインについてもパートナーと話し合っておくと良いです。
これらのように、自分達が得られる支援や、困った時に頼れる先を調べておき、リストアップしておくことで、結婚に対する不安も軽減されることがあるでしょう。
法的な相談の方法
結婚をしたとして、この先もしもパートナーの不倫やDV、離婚などの問題に直面するとしたら、自分一人で問題解決にあたるのは誰にとっても無理のあることです。
相手の不倫の事実関係を調べること、証拠を得ることや離婚や慰謝料請求について、法律について知識がなければ、調査の途中で自分が悪者となる可能性もあります。
DVについても、対処の仕方や相談先を知らなければ自分一人で耐えようとしてしまうかもしれません。
これらのように、「パートナーと相談することが解決に繋がらない問題」にぶち合ったった時に、どのような対処をするべきで、またどのような相手に相談ができるのかをあらかじめメモしておくと良いでしょう。
特に、恋人や婚約者の人柄が不安で結婚を躊躇している人には、対処法の下調べをすることで自分の未来に冷静な判断を下す助けになるでしょう。
まず、あらゆる法律について知りたいこと、相談したいことがある時は「法テラス」を利用することができます。
夫婦関係の悩み事も状況別にQ&Aが用意されているほか、電話やメールでも無料で相談ができるので、夫婦トラブルにおける法的処置について気になる場合はまず相談することをお勧めします。
参照:夫婦・男女|法テラス
法テラスでは弁護士費用の立替制度もあるので、不倫の慰謝料請求や離婚裁判、DVの訴訟においおても、弁護士費用が払えないからと泣き寝入りする必要もありません。
また、DVやモラハラの可能性がある場合、内閣府のDV相談機関へ電話をする、または「#8008」の番号で最寄りの相談支援センターにつながります。
参照:DV相談プラス|内閣府 DVのお悩みひとりで抱えていませんか?
もしも公的支援が頼りにならなかった場合は、法テラスもしくは自分で選んだ弁護士に相談することができます。
結婚相手による被害がある場合でも、自分一人だけで悩む必要がないということを覚えておきましょう。
たとえ失敗しても世界の終わりではない
結婚が怖い、という気持ちに抵抗したいなら、まずはその原因を探り、原因を言語化し、恋人や婚約者に相談をすること。そして結婚後に得られる助けについて知ることです。
すると、考えていた心配事が現実に起こったとしても、対処ができるようになります。不安の実態を明らかにすれば、それと戦うための戦略を立てられるのです。
また、「結婚が怖い」という理由には、「失敗をしてバツイチになるのが怖い」という心配がある人もいるかもしれません。
これまで失敗をした経験が少ないほど、失敗をすることが怖くなるでしょう。ただ、完璧主義でいることは、いたずらに自分を追い込んでしまうことがあります。
自分が思い描く完璧な人生を送れるのは、ゲームの中くらいです。いつでもセーブ&ロードができるゲームの世界では、失敗もなかったことにできますが、現実ではそうもいきませんよね。
むしろ、失敗を経験しなければ得られない成長もあります。人間として経験が豊富で、精神的に成熟している人は、失敗や後悔、敗者を経験する中で成長をしてきた人とも言えるのではないでしょうか。
自信をつけるためには成功体験も大切ですが、成功のためには失敗から学ぶことがとても多いはずです。たとえ結婚に失敗してしまったとしても、その経験が無駄になることはありません。
反対に、結婚を辞めて独身でいることを選ぶのも、場合によっては最善の選択となるかもしれません。世間体の目を恐れず、自分のためになる選択をしてくださいね。
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