結婚式を挙げたくない彼氏/彼女の理由って何?ナシ婚派の男女の心理を解説

結婚式を挙げたくない彼氏/彼女の理由って何?ナシ婚派の男女の心理を解説

※本ページにはプロモーションが含まれています。

最近、「結婚しても結婚式を挙げたくない」という新婚カップルが増えているそう。もしくは、挙げたとしても参列者は親族だけの「地味婚」が主流になってきています。

今から3~40年ほど前のいわゆる「バブル期」とは真逆の思考です。当時の結婚式のスタンダードは大規模で、数十から数百人の参列者、特大のウェディングケーキ、シャンパンタワー、新郎新婦もゴンドラで登場…などなど。まるで芸能人のパーティーや海外挙式、ボリウッド映画のような演出も珍しくはなかったといいます。

現代の若者には想像もつかないような、今の感覚ではだいぶ狂った規模の結婚式の様子ですが、そこまで大きな式ではなくても、質素でいいから挙式をしたい、と思うのは普通のこと。

ただ、自分の彼女や彼氏が「結婚式は挙げたくない」という、いわゆる「ナシ婚派」の場合、結婚式を挙げるという夢も遠のいてしまいます。

なぜ、恋人は結婚式を挙げたがらないのか。その心理について解説すると同時に、ナシ婚派の彼氏・彼女にも「この条件なら挙式してもいいかも」と思えるような代替案を提案します。

目次

結婚式を挙げたくない理由とは

指輪と謝罪の言葉

まずは、なぜ自分の彼氏/彼女は結婚式を挙げたがらないのか、その理由を探ってみましょう。

おそらくは聞いてみれば理由はわかるはずですが、もしあなたが挙式したいと思っている場合、遠慮して本当の理由を言わない可能性も。

よって、相手が話す「結婚式を挙げたくない理由」と、実際の相手の性格や現状を合わせて状況判断することを提案します。

たとえば、経済的にまだ不安がある場合や、両親や親戚と仲が悪いなど、言い出しにくい理由もあるかもしれません。そんな時、パートナーが状況を汲み取って理解を示してあげることができれば、相手も安心して本音を話せるでしょう。

では、人が結婚式を挙げたくないと思う理由の中でも、最も一般的なものをピックアップして解説します。

呼ぶ友達がいないから

結婚式の開催においてまず考えることといえば、「参列者に誰を招待するか」を決めること。

両親、きょうだいなどの家族、親戚をはじめとして、友人、同級生、同じ部活やサークルの仲間、会社の同僚や上司、後輩、などなど。自分と繋がりのある人なら、誰でも参列者候補です。

しかし、もし友達がいなかったら?最近では、親しい友達はみんなネット上にいて、リアルで遊ぶ相手がいない、という人も多いはず。ネットの繋がりでも呼べば来てくれる人もいるかもしれませんが、「断られたら悲しい」と尻込みしてしまうこともありそうです。

また、パートナーのどちらか一方だけ友達が多いという場合も、友達が少ない側は、参列者決めに躊躇するでしょう。パートナーが呼びたい友達の数に合わせられるほど自分の友達が多くないのと、劣等感や引け目が感じられるものです。

もしも相手が結婚式を挙げたがらない理由に「友達の少なさ」が挙げられる場合、参列者を大勢呼ぶような大規模な結婚式はやめて、友達を呼ぶ必要がないような親族だけの結婚式にすることも視野に入れましょう。

ご祝儀を払うことは誰にとっても不満なこと?

日本の結婚式のマナーとして、新郎新婦に「ご祝儀を渡す」という慣習があります。

現金をご祝儀袋に包んで渡す慣しですが、昔は結婚式の衣装や料理や泊まる場所などの準備は、親族や村の人たちの手で準備するものでした。現代では誰もが人の結婚式に時間をかけられるものではないですし、新郎新婦が望む形の式を自由に実現する援助のために現金を渡すことが主流になったのです。

そのご祝儀の相場といえば、3万円。少なくとも2万円を渡すのが「マナー」として広まっています。2万円だとお札2枚なのできっちり半分に「別れる」ことを想定させて縁起が悪い、と昔はいわれていましたが、最近ではさほど気にされなくなっているため、もうあまり気にしなくてもいいようです。

ただ、誰もが豪華な結婚式を挙げていた、豊かだったバブルの時代と現代では、若い人たちの経済状況は大きく異なります。いくら友達の結婚式という特別な行事とはいえ、3万円をポンと惜しげもなく出せるという人は少なくなっているでしょう。友達との関係性によっては、2万円でも惜しいと思われるかも。

結婚適齢期と言われるアラサーの人は、友達が多いと周りが結婚ラッシュでご祝儀のお金が飛んでいき、キャッシングやカードローンのお世話になる人も少なくないかも。そんな「ご祝儀貧乏」を参列者に課す、と考えると、友達を際限なく結婚式に呼ぶのも悪いような気がしてきますよね。

参列者側にとっては、大切な友達の晴れの日のためなら、喜んでご祝儀をあげたいと思うでしょう。ただ、知り合いに毛が生えた程度の関係で、義理で参加するような結婚式の場合、ご祝儀が惜しい気持ちは耐え難いものになるでしょう。

30年以上昔の経済状況なら、結婚式に呼ばれてご祝儀を渡すくらいさほど痛手ではなかったかもしれませんが、現代の日本はあまり豊かな国ではなくなってしまいました。

そのため、結婚式を挙げたくない理由には、「ご祝儀を払ってもらうのが申し訳ないから」というものも含まれる可能性も。パートナーに挙式を提案するとしても、参列者に呼ぶ友達は、本当に仲のいい人に限った方がいいかもしれません。

両親や家族、親戚と不仲だから

結婚式とは、育ててくれた両親に晴れ姿を見せることで感謝をするためのもの、という側面もありますよね。

しかし、もし両親や祖父母やきょうだいなど、親族の中でも身近な人の中に、「人前に出すのが恥ずかしい」あるいは「顔を合わせるたびに喧嘩してしまう」ような人がいた場合。もしくは、苦手な親戚がいた場合、結婚式は苦痛になり得ます。

小さい頃から面識のない、疎遠な親戚は結婚式に呼ぶことはありませんが、少なくとも親兄弟や交流のある親戚は、結婚式に招待するのが一般的です。むしろ、招待しないと悪く思われる可能性もあります。

特に、両親を結婚式に呼びたくない、あるいは結婚の報告すらしたくないというのは、よっぽど親子関係に問題があると捉えて良いでしょう。両親のどちらか一方でもいわゆる「毒親」だったら、最悪の場合結婚式が台無しになります。

子供にとっても不愉快ですし、パートナーやその親族に対しても失礼な振る舞いがないとも限りません。酔って暴れたり、暴言を吐いたり、恥をかかせるような人は、実の親だとしても自分の人生の幸せな瞬間であるべき結婚式には呼びたいわけないですよね。

家族の問題は、なかなか外部からは見えづらいものです。もし、自分の彼氏/彼女が結婚式を挙げたがらない理由に、親族との不仲がある場合は、あまり軽い気持ちで「ちょっとくらい親孝行してもいいじゃん」などとはいうべきではありません。

もし、相手が家族関係のトラブルを抱えている場合は、自分が結婚式を挙げたいとしても、まずは相手の事情を汲み取ることが先決です。相手の話を遮らず聞く姿勢で、一緒に問題に向き合ってあげましょう。

式を上げること自体がストレスになる

人生を滅茶苦茶にされるほどの嫌な親族がいないとしても、「ちょっと嫌」な家族や親戚がいることは、割と普遍的です。

顔を合わせるたびに嫌味を言う、根掘り葉掘りプライベートなことを聞いてくる親戚や、酒癖が悪かったり、人前でわざわざ子供の黒歴史を公表して恥をかかせてくる親など、呆れた家族は誰にでも一人はいるもの。

そんな家族でも、家庭内暴力を振るったり、子供の収入を勝手に使うなど、一線を超えた行動を起こさない限りは、慈悲で家族関係を保とうと思えるものです。常に態度が悪い場合は困りものですが、汚点ばかりでなく、長所を持っている人もいるでしょう。

ただ、結婚式という、新郎新婦となる自分たち二人が主役の席で、親族の「おイタ」を我慢するのも、ストレスがないといえば嘘になりますよね。

問題児な親族がいた場合、その人の妻や夫をはじめ、周りの人がフォロー役になってくれるものですが、いつでもフォローしきれるとも限りませんし、結婚式ではお酒を嗜むこともよくあるので、羽目を外さないとも限りません。

とはいえ、絶縁したいほどではない限りは、基本的には式に呼ぶことを前提に解決手段を相談し合っても良いでしょう。たとえば、親戚のおじさん同士が会うとはしゃぎすぎるなどの場合は、問題行動を起こせないように別々の席についてもらうなど。

まずは相手の懸念を無視することはないようにし、ふたりにとってベストな解決策を考えてみてください。

挙式の準備が面倒だから

結婚式を挙げたがらない理由の中でも、納得しづらいものがあるとしたら、それは「準備が面倒くさいから」という理由でしょう。

もし結婚相手に結婚式を「めんどくさいからヤダ」などと言われたら、「パートナーに向かってどのツラ下げてほざいてやがる?」と思いますよね。しかし、ここで喧嘩になっては解決が遠のいてしまいます。

大事なのは、「結婚式の準備が面倒と思うのは何故か」という理由にフォーカスすること。

一般的な結婚式の準備といえば、式場や披露宴の会場決めのための下見、見積もり、司会者との打ち合わせ、衣装決め、参列者リストアップとスケジューリング、招待状の作成、料理やケーキ選び、スピーチの練習、お土産決め、二次会の場所決め…などなど。

このように、結婚式の準備とはかなり手数の多い仕事ですし、こだわればこだわるほど準備するものも増えていきます。大体の休日は式の準備のために消えますし、仕事帰りにやるべきことも増えるでしょう。

パートナーが二人とも結婚式が楽しみで、準備が楽しく思えるなら問題ありませんが、どちらか一方でも乗り気じゃない場合、結婚式の準備は苦痛になるかもしれません。

特に仕事が忙しい時期だったり、他に集中すべきことがあった場合は、結婚式の準備どころではなく、精神的に追い詰められてしまいます。

ひとまずは結婚式に興味がない、という理由以外で、相手が結婚式の準備において何が面倒だと思うのかを突き止めましょう。

結婚式の準備で喧嘩するパターン

結婚式は結婚をする二人のためのものですから、準備も二人で協力するものです。

たとえどちらか一方に多くのことを任せるとしても、アイデアや意見を出すことは必要不可欠。相手が協力的ではないように見えれば、「この人にとって結婚なんてどうでもいいんだな」と思えてしまうかもしれません。

たとえ結婚式を挙げることになったとしても、新郎新婦のうち一方が乗り気でない場合、もう一方に負担がかかりすぎて喧嘩になってしまう、というのはよくあること。

そもそも結婚式の準備は二人で取り掛かってもタスクが多く大変なので、ストレスが積み重なって言い争いやギスギスした雰囲気になるのも、珍しいことではないのです。

また、たまに男性側が「結婚式は女性のためのものだから、相手に全部合わせる」というスタンスの場合もあるようですが、準備の決め事を全部彼女に丸投げすることにもなるので、正解とも言い切れません。

結婚式のプランに不満があるならパートナーに打ち明けるべきではありますが、そもそも結婚式を挙げたくないと思っていたなら、すでに決定されたことに対して「今更後戻りできないし」と不貞腐れてしまっても無理もないかも。

不満が限界を越えると、計画を立てる途中で結婚式の予定自体が取り消し、なんてことになってしまいかねません。そもそも結婚式を挙げたいと思っているかどうか、しっかりパートナーに確認した上でプランを立て始めましょう。

お金がかかるから

結婚式を挙げる費用は、平均的に300万円以上であるといわれています。

結婚式にかける費用の平均は、362.3万円と言われています。この金額は、式に参列するゲストの平均人数66.3人をもとに算出しています。

挙式会場代
披露宴会場代
ゲストなどの料理代
ゲストなどの飲物代
会場の装花代
衣装(ドレス・ブーケなど)や美容・エステ代
写真や映像代
会場演出代
引き出物代
サービス代
その他(二次会・持ち込み料)

引用元:結婚式の費用はいくら準備すればよい?内訳や支払方法もチェックしよう! | 東京の結婚式・結婚式場 ホテル椿山荘東京【公式】

ゲストを60人以上招待する結婚式はそれなりの規模となりますし、もっと小規模な結婚式をすることもできますが、それでも数十万円はかかります。

一般的に、ご祝儀で結婚式の費用の三分の一から半分は賄えるといわれてはいるものの、大金を払うことに変わりはありません。

若者が経済的に貧乏であるこの時代に、苦労して貯めた貯金が吹き飛ぶような結婚式を開くくらいなら、怪我や病気に備えたり、もっといい家具を買ったり、旅行に行く方が有意義だと思っている人も少なくないでしょう。

あるいは、根本的に結婚式を挙げられるような貯蓄自体が無いから不可能だ、というケースもあり得ます。

また、挙式をする費用はあるにもかかわらず、お金がないという理由で渋るのは、「結婚式にお金をかける必要性を感じない」という意味であるかもしれません。

複合的な理由である可能性もあります。家族との不仲、準備が面倒、わざわざ目立ちたくないなど、そもそも挙式にあまり興味がなければ、お金をかける意味がわからないという主張も理解できるでしょう。

費用をかける必要性を感じない?

経済的に豊かでなければ、結婚式のような豪華な催しは縮小される傾向になります。

2022年現在、20代の平均年収は400万円に満たず、30代男性でも500万円以下。

この数値は実際のところ30年前とさほど変動していないのですが、インフレで物価が変動し高額になり、さらに税金も倍増していることから、実質的に現代の若者は貧乏だといえるのです。

平均的な年収の新郎新婦でも、結婚式のために数百万の費用を捻出するのは、たとえ共働きでも躊躇することでしょう。基本的に、経済的に安定している両親の援助がなければ、従来のような規模の結婚式は実現しないのかもしれません。

いつどんな事故があったり、病気にかかるともわからないですし、貯蓄にも余裕がないと結婚式を挙げたくないと思うのは無理もないこと。

経済的に余裕がないと、「幸せな思い出のために結婚式を挙げる」という単純な理由を考える心の余裕もなく、「結婚式は何のために挙げるのか、どんなメリットがあるのか」という合理的な思考になってしまうのかもしれません。

参照:年齢・年代別に見る日本の平均年収(平均年収ランキング最新版) |転職ならdoda(デューダ)

目立つのが嫌い

人前で目立ちたくない、と思っている人は一定数以上います。

シャイな人にとっては、大勢の人前で衣装を着て立ち、スピーチをして、パートナーと誓いの言葉を言い合うようなことは、恥ずかしくてたまらないこと。筆者も人の視線を浴びたくないタイプなので、その気持ちはよくわかります。

人によってシャイの度合いも変わり、自分の友達の前なら一発芸だろうがなんでもできるという人もいれば、たとえ家族や親戚の集まりでも目立ちたくないという人もいます。

ですが共通しているのは、自分が人前で目立つのが嫌いということをパートナーが理解せず、相手の理想の結婚式のプランを押し付けられると、婚約破棄すら頭をよぎる可能性があるということ。

中には、人前に出ると赤面症やパニック発作を起こしてしまうなど、より精神的な負荷が重い人もいます。目立つことがむしろ好きな人にとっては理解しづらいことかもしれませんが、強制的に目立つ行為をさせられるのは、嫌な人にとってはとても苦痛なことなのです。

「理想のウェディング」は全ての女性の夢?

実は、女性はみんな「ウェディングドレスを着て大勢の人に祝福されたいと思っている」わけではありません。

純白のウェディングドレスや可愛らしい色打掛など、着ればまるでお姫様のように美しくなれる衣装は、誰もが一度は着てみたい、と思うかもしれません。ただ、それを着て人前に出たいかどうかは別の話ですし、そもそも着飾ることに興味のない女性だっています。

「結婚したいこと」は「花嫁になりたいこと」とは、必ずしもイコールではないのです。

そもそも、着飾って人前に出るということは、オーディエンスに批評されることでもあります。ドレスが似合ってない、メイクが派手すぎる、など、好き勝手に評価を下されるかも、と思ってしまうと、尻込みするのは不思議なことではありません。

かなりのマイナス思考に思われるかもしれませんが、それだけ綺麗な衣装で人前に出ることには個人によって好き嫌いが分かれるということ。説得して意見を曲げることはできないと思った方がいいでしょう。

特に理由もなくチヤホヤされることが嫌いな女性もいますし、「他の女性はみんな好きじゃないか」という一般論じみた理由は通りません。パートナーの個性や意見を尊重しましょう。

ナシ婚派の男女の心理と解決策

おしゃれなレストラン

ここまで、結婚式を挙げたくない人、つまり「ナシ婚派」の意見を具体的に解説しました。

ですが、ナシ婚派の意見がわかったからといっても、どうしても結婚式を挙げたい人にとっては、そうすぐに引き下がれませんよね。

結婚式が自分の夢だという人や、親が元気なうちに晴れ姿を見せたいなど、どうしても結婚式を挙げたいという気持ちは簡単には諦められないでしょう。

しかし、相手を無理やり自分の意見に従わせるのは絶対にNGでも、相手と自分の望みをどちらも叶える「折衷案」を提案することはできます。

結婚式は、必ず結婚式場で挙げなければいけないという法律はありませんし、参列者に友達を呼ばないといけないという決まりもありません。自分たちの好きなようにカスタムすることが可能です。

家族だけが集まる結婚式も、披露宴のない結婚式もアリですし、親族や友達とお祝いしたいなら結婚式をしなくても、好きなレストランで食事会を開くということもできます。

自分達らしいお祝いをしましょう。では、ナシ婚派の人はどんなアイデアなら喜んで結婚式やそれに準ずるイベントをしたいと思えるのか、詳しい代替案を提案しましょう。

ただウェディングドレスや晴れ着が着たい女性へ

ウェディングドレスや白無垢、色打掛など、晴れ姿を披露したいという女性が「結婚式を諦めろ」と言われるのは、少し酷なことですよね。

世間的な風潮としては「女性がウェディングドレスを着ること」は人生でも特別なこととされていますし、雑誌やテレビなどでは「結婚したら絶対にやるべきこと」のように紹介しています。

メディアの影響もあって、まるで「結婚したら必ず晴れ着を着ることになる」という風潮が定着しているのです。ウェディングに憧れる女性にとっては、結婚したらドレスを着る夢がきっと叶う、と期待することでしょう。

そんな女性に「悪いけど結婚式はむり」と伝えるのは、「残念だがお前の夢は叶わない。来世にご期待ください」と言っているようなもの。きっとショックを受けることでしょう。

パートナーはどうしても結婚式を挙げたくない。でもあなたはウェディングドレスや晴れ着を着て結婚式を開きたい。そんな場合、どんな折衷案が提案できるでしょうか?

フォトウェディングがおすすめ!

「フォトウェディング」をご存知でしょうか。

フォトウェディングとは、結婚式を行わず、代わりにウェディングドレスや白無垢などの婚礼衣装を着て写真撮影だけすることです。

写真スタジオによってプランはさまざまですが、日本庭園やイングリッシュガーデン風の庭園、日本家屋やチャペルなど、さまざまなロケーションを選べて、ドレスや着物もお色直しも含めて好きなものを選んで写真を撮ってもらうことができます。

フォトウェディングの利点は、ハイクオリティな写真を最高のシチュエーションで撮ってもらえるということ。

結婚式でも撮影係による写真撮影はありますが、偶然の写真と違い、フォトウェディングではあらかじめ自分たちの理想の演出が可能。陰影から顔の表情まで、最高の写真を撮ってもらうことができるのです。

記録に残るものとして、理想的な結婚記念の写真が出来上がるということ。

費用は数万円から20万円程度と結婚式を挙げるよりもずっと安価ですし、撮影スタッフの他にオーディエンスもいないので、人前で目立ちたくない人にとっても、写真だけで済むのは嬉しいはず。

写真写りが気になるときも後で修正してもらえますし、緊張して堅くなってしまっても撮り直しできるので安心。両親など晴れ姿を見せたい人にも写真を渡すことができます。

もし、晴れ着を着ることが結婚式を挙げる最大の理由である場合、パートナーが挙式に乗り気じゃなければ、フォトウェディングを提案してみてはいかがでしょうか。

式の必要性がわからない男性へ

合理的な行動を好む男性にとって、法的に必須ではない結婚式は不要だと思うかもしれません。

あるいは、結婚式の費用も、準備にかける時間も労力も、全てが無駄に感じられることも。

パートナーを愛していることと、結婚式の規模は比例しませんし、参列者にもわざわざご祝儀を用意して休日を潰して参加してもらうことも申し訳なく思えるでしょう。

二人の関係を人前で誓ったり、誰かに証明しないといけないのも意味がわからない。人前で目立つのも嫌だし、世間一般の風潮に靡いて挙式をするのも気に入らない…など、結婚式の必要性がわからないという人もいるのです。

おそらく、こういったタイプの男性は結婚指輪の必要性もないと思うでしょう。ダイヤモンドなんてただの石だし、鉛筆の芯と同じじゃないか、などのセリフが聞こえてきそうです。

そんな男性に結婚式の必要性を説得するには、なぜ結婚式をする必要があるのか、その利点をプレゼンしないとならなさそうです。

結婚式の「必要性」とは

古来、婚礼は一種の「通過儀礼」でした。全国各地でさまざまな形の婚礼の儀式が行われていましたが、いずれにせよ「嫁入り/婿入り」は社会を存続させるための重要な役割を持った行事であり、冠婚葬祭の儀礼の一つとして現代まで残っているのです。

家同士の結びつきを明示するものであったり、ところによっては婚礼が「死と再生」の儀式でもあったとも考えられています。
(参考:小野寺 綾『婚姻儀礼における擬死再生のモチーフ ―徳島県那資郡木頭村の事例より』徳島地域文化研究第二号 p.47~55)

現代社会における結婚は、ここまで重たい意味合いは持たないかもしれませんが、少なくとも「親族が一度に集まる機会を作る」という点では、重要な役割を担っていたりします。

冠婚葬祭の機会とは、そう滅多にないことですよね。現代で元服(冠)と祭礼はまず行われないとしても、葬式と結婚は残されています。

葬式と結婚の中でも、結婚とは喜ばしい出来事であり、なおかつあらかじめスケジュールを組んで日程を決めることができるもの。対して葬式は悲劇的なハプニングである場合が多く、日取りも急に決めなければならず、急遽仕事を休んで帰省することもあります。

家族の葬式を急に執り行わなければならなくなった時、声をかけるべき親戚全員に連絡ができるでしょうか?連絡先がすぐにわかる人ばかりではないかもしれません。

しかし、結婚式の際にゆっくり連絡先を確認してリスト化していれば、緊急時に連絡先を確認して回る手間が省け、精神的な負担を軽減することができるでしょう。

子供の頃は夏休みなどでよく親戚の家に遊びに行った、という経験をした人は多いのではないかと思われますが、よほど仲の良い親族でもない限り、大人になると親戚が集まる機会も減ります。

結婚式か葬式くらいしか親戚一同が顔を合わせる機会もなくなりますし、結婚をした夫婦の両家が顔を合わせることができるのも、喜ばしい行事である結婚式が良い機会です。親族の結束を強めることができる機会を逃さないことも、社会人として必要なことなのかもしれませんね。

それに、両家の親族と顔を合わせておけば、子供が生まれた時に出産祝いを貰えたり、いざというときに子供の預け先になってくれたり、経済的なピンチの際も助けてもらえることがあります。新婚夫婦の家庭を磐石なものにするためにも、結婚式という機会は有意義なのです。

呼ぶ友達が少ない男女の結婚式

結婚式を挙げること自体は別に良いとして、友達がいないからゲストに呼ぶ人がいないし、挙式しても意味ないのでは?という意見があるとき。

平均的な結婚式のゲスト人数が60名以上であるからといって、そもそも結婚式にたくさん友達を呼ばなければいけないというルールはありません。

友達が少ないことがバレたら恥ずかしいだとか、ぼっち陰キャだから結婚式ムリとか、別にありません。

少なくてもいいじゃありませんか。人付き合いが広く浅い方がむしろ人生大変な気がします。信頼のおける友達が2〜3人いれば十分。

友達の代役サービスを利用して、スタッフに友達を「演じてもらう」こともできるようですが、友達がいなくても結婚式は成立するもの。小さな神社で親族だけ集まって神前式で挙式する人も増えています。

パートナーのどちらかが友達が少ない場合、呼ぶ友達は少ない方の人数に合わせて厳選するのも、友達の少なさに引け目を感じている相手に気を利かせた良いアイデアです。もしくは、友達は二次会だけ呼ぶ、ということもできます。

一般的に普通の結婚式をしないことや、平均値から外れることは、特に恥ずかしいことや後ろめたいことでは決してないのです。もし友達の少なさについてとやかく言う奴が周りにいるなら、そいつが悪いです(地獄に落ちます)。

自分たちふたりにとって心地よい、自分たちらしい結婚式のプランを考えましょう。

身内だけで食事会を開こう

結婚式は必ず挙げないといけないものではありません。現在の一般的なスタイルの結婚式を形作ったのは昭和以降のブライダル業界なので、歴史深いものではないですから、ただのトレンドだと考えても良いでしょう。

自分たちの晴れ姿を両親に見せて、両家の親族がお互い自己紹介をする時間は、結婚式場じゃなくてもいいのです。結婚式を挙げたくないなら、「ステレオタイプの結婚式」をしなければいいだけ。

たとえば、両家の家族や親戚一同、特に仲の良い友達や恩師だけを集めて、美味しいレストランを貸し切って食事会を開くなど。

自分たちの好きなお店で、ゲストにはご祝儀の代わりに食事代だけもらって、みんなで食事を楽しむという時間を作るのです。オーダーメイドのケーキを用意してもらえるサービスがあるお店もあります。

誰もスピーチしたくないなら、誰もスピーチしなくて良い。両親に宛てた手紙をその場で読み上げる必要もない。自分たちがやりたいことだけやればいいのです。

誰も無理をしない、みんなが落ち着いて料理を楽しむことができるパーティーにすれば、きっと良い思い出になるでしょう。

マリッジブルーの場合

結婚式に乗り気ではなくなる理由に、「マリッジブルー」が挙げられます。

マリッジブルーは女性だけでなく男性もなる、結婚に関する環境の変化や将来への不安などが積み重なってストレスが溜まり、うつのような状態が続いてしまうこと。

結婚式の準備と仕事で忙殺されてマリッジブルーになる人も少なくありません。マリッジブルーが続けばパートナーとの仲も険悪になっていく場合もありますし、最悪の場合結婚式をキャンセル、なんてことにもなりかねません。

しかし、結婚式を挙げたくない理由として、マリッジブルーは正当なもの。

決めなければいけないことや、変えなければいけないことなど、タスクが積み重なると人は疲弊します。たとえその結婚が心から望んだものだとしても、普段の仕事に結婚と結婚式の準備がプラスされれば、体力的にだけでなく精神的にも負担が大きくなるので、マリッジブルーになってもおかしくないのです。

そうしてマリッジブルーになってしまったパートナーに「結婚が嬉しくないのか」などと責めてはいけません。特に結婚において苗字を変える側は、銀行の口座や印鑑、スマホをはじめとした色々な契約の名義を更新しなければならず、仕事上でも不便があります。

加えて引っ越しや結婚式をする場合は、人によってはマリッジブルーなんて言葉では済まず、うつ病になってもおかしくはないほど忙殺されてしまうのです

結婚は喜ばしいことですが、入籍や結婚式のような変化やイベントは、うまくスケジューリングして自分たちに負担をかけすぎないペースで、ゆっくり進めていきましょう。

結婚してすぐ挙式する必要はない

結婚式は、入籍を行う儀式ではありません。入籍は市役所に書類を提出することで手続きをするものですし、入籍と結婚式を同時期に行う必要は全くないのです。

結婚そのものも、環境の変化で心身ともに疲れてしまうことがあります。これまでと並行線上を歩む自分自身であるようでいて、妻/夫、また母/父になるということは、自分自身の気がつかない部分をゆっくりと変えていくものです。

暮らし方を変えることは、少なからずメンタル面に打撃を与えることになります。ゆっくりと順応するべきことなのですが、結婚式の準備に忙殺されてしまうと、自分たちが疲れていることにさえ気がつかないのではないでしょうか?

入籍してからすぐに結婚式を挙げる必要はないのです。現代の結婚式は儀式というよりはパーティーの側面が強いので、結婚生活が落ち着いてからでも全く問題はありません。

結婚式、ハネムーン旅行など、結婚に関するイベントは体力と精神に余裕がある時に、企画をすること自体を楽しんで進めましょう。

結婚式の準備が嫌になってくれば結婚式自体が嫌になってくることもありますから、盛大な式にしたい時ほどゆっくり準備してください。

新郎・新婦どちらも納得のイベントを作ろう

結婚式は、新郎か新婦、どちらか一方のためだけのものではありません。

新婚のふたりが主役であり、また両親、家族、親戚、ゲストなど参列者をおもてなしするパーティですから、できるだけ参加する全員が「いい結婚式だったな」と思える式にしたいですよね。

そのため、自分の理想の結婚式を相手に押し付けることはできないのです。お互いの理想の結婚式像が完璧に噛み合うなら良いものの、式場や衣装などの好みが合わなかったり、そもそもどちらかがナシ婚派ということも、珍しいことではありません。

ただ、お互いの思い描く結婚式のスタイルが違うからと言って、根本的な性格の相性が悪いというわけではなく、問題なのはふたりともお互いのために歩み寄りができるかどうかということ。

自分の希望だけを通そうとするのは、かなり子供っぽい思考です。大人なら、なんでも自分の思い通りにはいかないことくらい知っているはず。そうでなければ、他人同士が家族になり共同生活を送る結婚生活がうまくいくわけありません。

最低限の理想だけ相手に理解してもらい、あとは妥協が必要であることを頭に入れておきましょう。結婚式はゴールではなくスタートを記念するお祝いなのですから、新婚夫婦がどちらも納得のいく、幸せな結婚式をふたりで企画してください。

スポンサードリンク



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

わさ美

国際結婚ライターのわさ美です。これまで日本人男性とも色々と恋愛を重ねてきましたが、なんやかんやで全部失敗。しかし2018年に出会ったアメリカ人男性と2020年に国際結婚し、現在はアメリカのワシントン州で暮らしています。子供は今のところ持たない予定。