国際結婚で両家親同士の顔合わせはした方がいい?顔合わせをする際の注意点を解説

国際結婚で両家親同士の顔合わせはした方がいい?顔合わせをする際の注意点を解説

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結婚にまつわる「しきたり」は色々とありますが、中でも緊張するものといえば「両家顔合わせ」の瞬間ではないでしょうか。

「もし親同士の相性が悪かったら…」とか、はたまた「うちの親は気難しいから、相手方に失礼がないか心配…」だとか、色々懸念することもあるでしょう。

しかし、これらのような心配事は日本人同士の結婚だからこそ起こることかもしれません。国際結婚の場合、というより、そもそも外国では結婚の際に両親が「顔合わせ」をする文化はあるのでしょうか?

そしてもし、国際結婚の新郎新婦とその両親とで話し合い、顔合わせをすることになったとしたら。どちらの国のルールにも偏りすぎることなく、お互い心地よい環境で顔合わせをするには、どのように取り計らえば良いのか、国際結婚経験者である筆者が、ここでアドバイスしていきます。

目次

日本と海外の「顔合わせ」の文化

日本と海外

日本古来では、結婚というと本人同士よりも「家同士の結びつき」という側面が強い時代もありました。その名残か、結婚は本人たちだけのものではなく、両親や親族を巻き込んだ一大イベントであるようなところもあるかと思います。

時には「ほっといて2人だけの平和な結婚にさせてくれ!」と感じる人もいるでしょう。とはいえ、結婚が決まった時には、両親同士も顔見知りくらいの仲にはなるべきと考えるもの。

特に国際結婚の場合は、お互いのうちどちらかの国に居住するとしたら、片方の両親とは遠く離れて暮らすことになります。そうなると、場合によっては一生親同士が顔合わせをしないということもあり得るかも。仕事や経済的な理由で、気軽に海外には行けないこともあるのです。

そんなわけで、一度くらいは両親同士で挨拶をする機会を設けたいところですよね。その最大のチャンスが結婚前のタイミングではないでしょうか。

しかし、そもそも相手方の外国人パートナーの国には、結婚にまつわるどのような文化があるのか、知らないといけません。日本もいわゆる「良家」の場合は、顔合わせもその家なりの格式高いものになるかもしれませんが、相手の国にそういった文化がない場合、日本のルールに合わせてもらうのか、外国の文化に合わせた方がいいのかも迷うところでしょう。

折衷案を考えるとしても、まずはお互いの国の「顔合わせ」のやり方について頭に入れておきましょう。

日本と外国それぞれの「顔合わせ」の文化

現代では、日本の結婚もただ婚姻届を役所に提出するだけで、式も結納もやらないという人も増えてきました。しかし、日本の結婚のプロセスは、昔ながらのきちんとした手順を取るなら、このような流れとなります。

  1. プロポーズ
  2. お互いへの両親への報告、挨拶
  3. 顔合わせ食事会、結納
  4. 入籍
  5. 結婚式

この中でも、調べない限りは一般的によく知られていないのが「結納」です。5世紀ごろからある日本古来の習わしであり、この時点で「婚約」という状態が確固たるものになり、法的にも、結納は確固たる証拠として、2人が「婚約者同士」であることが証明されます。

ただ、「結納」は日本式のものなので、結婚相手が特に欧米圏の外国人である場合は省略したほうが良いでしょう。古来の結納のプロセスをすべて再現する「正式結納」となると仲人も呼ばなければいけませんし、そもそも外国の相手方の両親にとっては結納というものが理解できず、押し付ければ失礼に値するかもしれません。

それに、現代ではわざわざ結納をしなければいけないというルールもないのです。国際結婚の場合には、結納は「顔合わせ食事会」というものに置き換わるでしょう。

外国の場合は「結納」や「顔合わせ」に変わる結婚のプロセスはあるのでしょうか?ここで、日本人の国際結婚の相手として最も割合の多い、韓国アメリカのケースをそれぞれ見てみましょう。

韓国の場合

韓国では日本と同じように、結婚前の新郎新婦の両親と共に顔合わせをする習慣があります。

韓国の両家顔合わせは韓国語で「サンギョンレ(相見礼)」。結納は「イェダン(예단)」といい、しきたりとしては日本とあまり変わらず、また同じく最近は結納はスキップして顔合わせだけにする家も多いようです。

昔ながらの結納(イェダン)の場合は、女性側が男性側の家族に現金や贈り物をするのが韓国式。この金額のことで結婚前に喧嘩して破局するカップルもいるのだとか。

そして、顔合わせ(サンギョンレ)のマナーなどはあまり日本と変わらず、レストランなどのお店で食事をとりつつ、両家お互いに挨拶をし、結婚の日取りなどを決めます。このように、日韓カップルの場合はあまり顔合わせの文化の違いが激しくないので、言葉の壁と顔合わせの場所決めだけ乗り越えれば、あまり国の違いは感じないかもしれませんね。

日本と韓国も日帰りで行き来できますし、航空券もさほど高額ではないので、顔合わせの機会も恵まれるでしょう。相手か自分の両親のどちらかがパスポートの手配をこれからするとしたら、手続きもやや面倒で時間もかかりますが、せっかくですし10年有効のパスポートを取ってもらい、たまに遊びにきてもらうのも良いのではないでしょうか。

アメリカの場合

アメリカには、結婚式前に結納や両家顔合わせをするという文化ははっきりとしていません。ただキリスト教の場合は「婚約式」というものがあり、それが結納に代わるしきたりといえるでしょう。

また、プロポーズを受けて婚約をした場合、「婚約パーティー」というものを開くことがあります。これは「私たちは婚約しました」という発表を改めて行うもので、親兄弟だけでなく友達にも招待状を送り、たくさんの人が集まる賑やかな場になります。

一般的にアメリカ人同士が婚約後に両親が顔を合わせるとしたら、この「婚約パーティー」となるでしょう。特に結納品のやりとりもなく、アジア圏と比べたら非常にカジュアルなつながりとなります。金品のやりとりがない分、余計なしがらみもないので、多少は気が楽かもしれません。

また、アメリカの場合はただの恋人同士の場合でもお互いの家族に紹介することが普通なので、婚約する前に面識がある場合もあります。ただし、それはアメリカ人同士の場合。

どうしても、日本とアメリカとなるとおおよそ10,000キロも離れているので、まず気軽に行き来できる距離ではありませんよね。時間も半日ほどかかりますし、航空券もエコノミーでも往復で10万円〜20万円ほどかかりますから、婚約パーティーと結婚式の両方に両親を呼ぶというのは、なかなか忍びないもの。

相手方に来てもらうとしても、文化や言葉の違いも激しいですし、そう簡単には顔合わせはできないことの方が多いでしょう。

筆者もアメリカ人男性と国際結婚をしましたが、結局両親をアメリカに呼び寄せることはできず、夫の両親と友達を中心にこじんまりとした結婚式を裁判所で行ったのみでした。

そのため、筆者の場合は結局両家の顔合わせというものをまだしていないのです。国際結婚の中でも、国同士が離れていれば、そういうケースも起こり得ます。私の家は結納や顔合わせなどのしきたりをさほど重視していないので良いのですが、もしそういった文化的なものをちゃんととり行いたい場合には、前もってスケジュールを組みましょう。

いずれにせよ日本のルールを相手方に押し付けない

韓国、アメリカという日本人の国際結婚の相手として上位に登る国だけではなく、世界中のあらゆる国出身の人と出会い、結婚する人は毎年います。国の数だけ結婚のルールも異なりますし、顔合わせの文化もそれぞれです。

そこで、国際結婚をするとなれば、顔合わせや結納、結婚式をするとしても、自分たちなりの形式を決めないといけません。どちらかの国のルールにのみ従わせるというのは、フェアではないですよね。

たとえ、日本人の自分の両親の希望で「顔合わせは絶対にやりたい!」と言っているとしても、相手方の両親に無理を言って日本に来てもらって、日本のルールで顔合わせを執り行うというのは、かなりの自分勝手になってしまいます。

日本の文化も外国と比べたら独特でわかりづらい部分もありますし、多少お互いの両親にはお互いの国について知ってもらうとしても、顔合わせをするとしたら、お互いに居心地の良い形でセッティングしましょう。

郷にいれば郷に従え?

基本的に、顔合わせのルールをどうするかという点では、顔合わせをすることになった場所のルールに寄ることになるかと思われます。

たとえば、アメリカでやるような婚約パーティーは普通家で開くものですが、日本の住宅の規模で家族や友達をみんな招いてパーティーを開くというのはやや無理がある場合もあるでしょう。(アメリカのファミリー向けの家は大抵だだっ広いです)

同じように、海外で日本式の顔合わせをするといっても、それにふさわしい気遣いをしてくれるレストランも見つかりにくいかもしれません。

そのため、顔合わせやそれに準ずる会を開くとしたら、開催する国の文化に合わせるのがおすすめです。たとえば、日本で顔合わせをするとしたら、形だけは日本式に食事会の用意をし、あとは相手方が緊張しすぎないような内容の気配りができると良いでしょう。

「郷にいれば郷に従え」とはいいますが、招く相手は外国から来る「お客さん」なので、しっかりおもてなしします。逆にこちらの両親が出向く場合にも、自分たちが「お客さん」として礼儀正しくしましょう。

顔合わせをする時に自分たちが出来ること

創作日本料理

ここからは、もし日本に相手方の両親に来てもらい顔合わせをする運びとなったら、自分たち新郎新婦はどのような気遣いでセッティングをするべきなのか、ということについて考えてみましょう。

まず相手のご両親のために、おそらく日本で数日間過ごす中で居心地よく過ごせるホテルの手配をすることなども大切ですが、顔合わせをするお店選びが1番重要。

相手のご両親の経済状況もいろいろあると思います。たとえば平均的な家のご両親との顔合わせに対し、あまりにも厳かな場所を用意するのは、ストレスをかけることになるのでNG。反対にリッチなご両親に対して、あまりにもカジュアルすぎるお店を用意するのも、期待との落差にがっかりさせてしまうかも。

相手のご両親の料理の好みも聞いておきましょう。日本的な「両家顔合わせ」となると日本料亭がスタンダードかもしれませんが、刺身が食べられなかったり、ベジタリアンの場合などには他に相応しいレストランがありそうです。

また、椅子のない座敷は、特に欧米の国の人には苦労させてしまいます。必ず椅子のあるお店を選ばなければいけません。

そして重要なのが、顔合わせをする際の通訳をどうするかという点。国際結婚でお互いの両親が相手方の国の言葉を完璧に話せるというケースはそうそう起こりません。とはいえ、自分たちで翻訳するとなると、かなりの重労働となってしまいます。

このように色々と気遣いをするべき点は多いので、予定は半年から少なくとも2ヶ月前には組んでおくと良いでしょう。

それでは、以下から日本で行う国際結婚の顔合わせについて、より細かい注意点を掘り下げていきます。

お店と服装の「格」を合わせる

まず顔合わせの日程を決めたなら、お店をどんなところにするか考えることが重要です。

どんなお店を選ぶか迷うところですが、初めにお店の「格」から絞って決めるといいでしょう。

自分の両親、そして相手方のご両親の経済状況を考慮しつつ、「少しいいお店」を選ぶのが定石。顔合わせはその日が最初で最後ですし、おめでたい席なので、多少緊張感があるとしても、普段行くようなお店よりは一段格を上げましょう。

もしくは、お互いの家がどちらも形式ばったやり方を好まないのであれば、カジュアルなレストランでもOK。お互いの家のことを思い浮かべて、よりふさわしい場所を探すと良いと思われます。

また、そのお店に来ていく服装も、あらかじめ指定しておきます。前日に「このお店にいく」と言われても、そのお店にふさわしい服を持ってきていない場合は、新しく買い物をしたり準備をする手間とお金がかかります。そのため、特に日本にわざわざ足を運んでくれる相手方のご両親には、必ず「この日はこんな服装で来てください」とお願いしましょう。

たとえカジュアルなレストランに決めたとしても、服装をどこまでフォーマルにするかは、その場に集まる全員で合わせた方が、相手方にとっても安心。「自分たちだけフォーマルな格好で来てしまい、ラフな格好で来た相手方に恥ずかしい思いをさせる」ということも防げます。

料理の好みも聞いておこう

お店選びの際には、相手方のご両親の食の好みも聞いておくのがマストです。もし苦手な料理が出されてしまうと、それだけで居心地が悪くなって余計に緊張してしまいます。できるだけお互いの両親のどちらも好物の料理のあるお店を選びたいところ。

ここで必ず聞いておくべきポイントは、

  • 食物アレルギーの有無
  • 辛いものは食べられるか(唐辛子、わさび)
  • 生魚が好きかどうか
  • その他食べられない料理について

まず、食物アレルギーがないかどうかは、初めに聞いておくべきもの。アレルギーの度合いによっては命に関わることもありますから、必ず訪ねましょう。

また、和食を勧めたい場合は、わさびや刺身が食べられるかどうかも聞いておきたいところ。わさびは「さび抜き」にすれば良いですが、生魚がNGの場合は和食の料亭やレストランはおすすめできません。

他には、食べられないものがないかどうかという事ですが、とりわけ相手方の両親がアメリカに住んでいる場合は、ベジタリアンやビーガンの可能性も考慮しましょう。いわゆるヒッピー世代にも草食主義は多い上、時には肉食に激しい抵抗感を覚える人もいますから、この点は慎重に。

座敷は外国人には辛い

相手方のご両親が刺身など含め和食が好きだとしても、正座や足を崩して座る座敷の席しかないお店は避けた方がいいでしょう。

特に欧米文化は家の中で床に座る習慣が全くないので、足を折り曲げて座り続けるのは大変きついはず。私たち日本人ですら正座をし続けられるわけではないのですし、国際結婚の顔合わせの際には座敷の席は決して選ばないように。

お店を決めるときには、そのことも店員さんに相談してみましょう。「外国人のご両親と顔合わせ食事会をする」ということはあらかじめ伝えておいた方が、お店側も配慮がしやすくなります。

通訳をどうするか考えよう

国際恋愛、また国際結婚の場合、必ずそのカップルのどちらかが、もう一方の言葉に合わせる形となりますよね。カップルの両方がお互いの国の言葉を完璧に話せるというケースはとても稀。

日本人と外国人のカップルの場合は、2人で会話をする時には相手が日本語を話すか、日本人側が外国語を習得して話をすることになるでしょう。

そして、結婚ともなると、そのカップルの間では会話が成立するのは当たり前ですが、その両親同士はその限りではありません。大抵の場合は、国際結婚の両親同士は言葉が通じないものです。

そのため、顔合わせの際にはお互いの両親が話す内容を翻訳してあげる必要があります。

ここで1番手っ取り早い方法が、新郎新婦のうち「普段言葉を相手に合わせている方」が通訳をすること。日本人側が普段外国語で相手と話しているなら日本人側が相手のご両親の話す内容を通訳をし、反対に相手が日本語に合わせているなら、こちらの両親の話を相手に翻訳してもらうことになるでしょう。

ただし、この通訳の仕事は大変忙しくなります。そもそもお互いに遠慮をして話をしなくなると、場が静まりかえってしまい気まずいですし、逆にお互いに喋り倒されても翻訳しきれません。

そのため、もし両親がお喋りなタイプなら、翻訳機をレンタルする、もしくは通訳を雇うことがおすすめ。最近の翻訳機はとても性能が高くてリアルタイムで通訳してくれるようですし、通訳の方を雇えば、新郎新婦側も落ち着いて料理や会話を楽しめるでしょう。

賑やかなお店も避けること

ここで再びお店選びの話に戻りますが、選ぶお店の雰囲気も合わせて考えましょう。食事会も込みにするとしても、顔合わせの目的はお互いに「話をする」こと。

両親同士の自己紹介から入籍、挙式の日取りまで、積もる話はたくさんあります。通訳を含めるとなると、より話をしやすい場所を選びたいところです。

音楽や店の外から聞こえる音がうるさすぎたり、他のお客さんの声が響いてしまう店内の場合は、落ち着いて話をすることもできないでしょう。そのため、顔合わせの際に選ぶお店は、できるだけ個室を予約することです。

また、居酒屋の個室のような狭い空間ではなく、それなりに広々とした部屋を取りましょう。大切な書類を持ってきている場合も置き場所に困りますし、結婚式場の資料など広げる場合も、スペースに余裕が欲しいもの。相手のご両親が日帰りで来てくれた場合は大きい荷物を置ける場所も必要になります。

何より、くつろげる空間を選びましょう。旅館の一室を予約して、部屋で食べられるコース料理を頼むのもおすすめです。

各々の両親にお互いの国の文化を紹介しておく

お店選びに並行して、お互いの両親が顔合わせをする前に、ある程度はお互いの国の文化について知識をつけてもらいましょう。

文化の違いはお互いの間に亀裂を生むことがあります。そして、その原因とは「無知であること」です。外国の文化についてあまりにも受け入れがたいことがあるとしても、その根幹にある「理由」や文化の源流を知っていれば、少なくとも理解をすることはできます。

「理解の無さ」は差別を生むきっかけにもなるものです。人は無意識に外国人に対して失礼な言動をすることもありますから、自分でも気づかないうちに相手方の気分を損ねないように、相手の国の文化や習慣については、最低限は知っておきたいところ。

そのため、自分たちの両親にそれぞれ相手方の文化について、気を付けておきたいところは必ず伝えておきましょう。

たとえば、外国人に対しては、日本家屋では必ず靴を脱いで上がること、挨拶の時に合掌はしないこと。また日本人が「イルカやクジラを食べる」ことについて非常に嫌悪感を示す欧米人もいますが、ほとんどの日本人がそれらの肉を常食しないこと等。

日本人の両親に対しては、日本人はくしゃみをするときに両手で口を押さえがちですが、挨拶の時に毎回握手をする文化のある外国人にとっては、それが大変不潔に見えることがあります。そうした国では、くしゃみは肘を曲げて腕で抑えるのが常識。

あとは、麺類をすする音はできれば控えめにしたほうが良いでしょう。鼻水を啜るのも、特にヨーロッパの人に対してはNGです。

これらのように、挨拶の仕方とテーブルマナー、暮らしに関する文化くらいはお互いの国のことについて知っておけばよいでしょう。あとは、お互いの言動に多少失礼に感じることがあっても、悪意がないことに対しては腹を立てたり、嫌な顔をせず、寛容であることも大切ですね。

国際結婚の顔合わせとはある意味ではちょっとした「外交」のようなものですから、日本人同士で結婚する際以上にお互いの両親にも居心地良くいてもらいましょう。

挨拶くらいは言葉も覚えられればOK

文化の壁には言葉の壁も含まれます。しかし、外国語は1〜2年程度では完璧に習得することができるものではありませんし、顔合わせの日取りが決まってから覚えるのでは、なおさら間に合いません。

大人が語学を1から勉強するとしたら、日常会話ができるまでにはそれなりに集中して何年か勉強しないといけないものです。

ですから、お互いの両親同士が通訳なしで話をするというのは無理があるでしょう。ですが、覚えておいた方がいい言葉はあります。

それは、挨拶とお礼の言葉です。たとえ辿々しくても、相手の言葉に合わせるということは礼儀の一環ですから、「初めまして」と「ありがとう」くらいは通訳なしで言えるようになっていてもらう方が、印象が良いでしょう。

お互いの両親にも、その子供達である自分たちの結婚を機会に、日本語と外国語をお互い学べるといいのではないでしょうか。

住んでいる場所が離れているほど、顔合わせ食事会がお互いの両親が居合わせる最初で最後の機会になる可能性もありますが、長期の休みを取れればお互いの国に遊びに行くことだってあるでしょう。そんな時にも、その国の言葉をある程度理解できれば、旅行も充実するのではないでしょうか。

とりあえず一回だけでも乗り切れば大丈夫

誰しも、自分の娘や息子が結婚するとなると、その相手がどんな人間かとても気がかりになります。人によっては、どんな相手でも子供が自分の元から去っていってしまうのが許せず、その結婚相手に対して厳しく接することもあるでしょう。

また、結婚相手の家族に対しても、厳しい目を向ける人もいるかもしれません。さらに国際結婚となると、より厳しい視線になりそうです。

「何処の馬の骨とも知らない奴に〜」というのは娘や息子の結婚相手に対するお決まりの文句ですが、外国人となると尚更でしょう。

そうして、国際結婚は両親から猛反対されるケースもあるといいます。その反対を押し切る形で結婚をするとなれば、両家顔合わせも開くことすら難しそうです。

もし、それほどまでに抵抗がないとしても、国際結婚を快く思わない両親の顔合わせがとてもピリついた空気になってしまうこともあるかもしれません。お互いの両親もそのうち打ち解けてくれたら良いですが、そもそも一個人として相性が悪ければ、顔合わせの場も「気まずい」を通り越して地獄と化すことでしょう。

しかし、「顔合わせ」の機会は一度だけです。言い換えれば、一度だけ乗り切れば、あとは二度とそのような場面を経験しなくて済むかもしれません。なので、たとえものすごい気まずい空気になったとしても、「これを乗り切れば大丈夫」と考えましょう。

現代の結婚は、突き詰めると自分と相手の2人だけのものであって、家族のために結婚するものではありません。結婚に反対されたとしても、自分の自由意志を捻じ曲げようとするのならば、家族に対してだって反抗していいこともあります。

国際結婚はたくさんのハードルがつきものですが、それを乗り越えてこそお互いの絆も強くなるもの。顔合わせも結婚のプロセスのひとつとして、自分たちでできることだけでも力を尽くしましょう。

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わさ美

国際結婚ライターのわさ美です。これまで日本人男性とも色々と恋愛を重ねてきましたが、なんやかんやで全部失敗。しかし2018年に出会ったアメリカ人男性と2020年に国際結婚し、現在はアメリカのワシントン州で暮らしています。子供は今のところ持たない予定。